砂川市豊沼。国道12号線を左折して北海道三井化学や北海道電力砂川発電所を右に見ながら進むと、やがて道は右にカーブを描く。すると古びた門柱が目に入ってくる。背の低い2つの門柱は、ここに何かがあったことを示す。1989年に閉校した砂川市立江陽小学校。今はこの門柱と少し離れたところにある「江陽」と刻まれた石碑、そして「希望の塔」と書かれた石塔しか残っていない。(写真は、江陽小学校の面影を残す門柱)

 遠くに標高718mの浦臼山や同890mの樺戸山を望むこの地に、新しい息吹が吹き込まれようとしている。砂川に本拠を置くシロ(旧ローレル)。北海道発の自然派化粧品メーカーとして「SHIRO」のブランドは根強い人気を持つ。店舗は砂川本店のほか、札幌や関東、近畿、九州、中部に26店舗、ロンドンにも3店舗を展開する。そのシロが、西豊沼にある現工場をこの小学校跡地に移転、合わせてテーマパークの新設を計画している。

 同社は奇しくも江陽小学校が閉校した1989年に砂川に本社・工場を置く化粧品メーカーとして設立された。2019年には本社を東京都港区に移したが、砂川ではこれまでも「ものづくり学校」や職業体験の祭り「すながわジャンボリー」を行うなど関係は深い。

 それらの活動を発展させる形で取り組むのが工場と一体化したテーマパークの新設。同社は、「みんなのすながわプロジェクト」と名付け、市民から多く提案を受ける考え。アスレチックや職業体験など、子どもたちが集い、楽しめる環境の構築を目指すという。6月27日は市の地域交流センターでの地域説明会も予定されている(オンライン配信あり)。

 江陽小学校は、1948年に市立石狩分校として開校、石狩小学校、江陽小学校と名称を変え、91年4月、豊沼小学校に統合され閉校した。今は門柱と石碑などが往時の面影を残すだけ。シロが先に公表した「みんなのすながわプロジェクト」の完成イメージ図には、この門柱と石碑、石塔がそのまま描かれている。完成は22年12月。
(写真は、「希望の塔」と書かれた石塔と「江陽」と刻まれた石碑)



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