歯科医療機器商社の北海道歯科産業(本社・札幌市白石区)は、16日に東京証券取引所プロ投資家向け市場「TOKYO PRO Market」(東京プロマーケット)に上場した。指定アドバイザーは、日本M&Aセンター(東京本社・東京都千代田区)。(写真は、札幌市白石区の北海道歯科産業本社)
北海道歯科産業は、歯科用器具や器材の販売のほか歯科診療機器のメンテナンス、歯科の開業から承継、閉院までの総合サポート、セミナー開催などを行っており、2021年3月期の売上高は前期比1・7%増の46億8900万円、営業利益は同55・5%増の4500万円を想定している。純利益は3000万円を予想、前期の700万円の純損失から回復する見通し。従業員は84人(20年9月末現在)。
同社は、1946年10月に旭川市内で高島歯科商会として創業、52年4月に北海道歯科産業に法人化。2003年4月に本社を札幌市に移転、05年5月に現在の白石区菊水上町2条4丁目に本社を移転した。
「TOKYO PRP Market」は、機関投資家や金融資産を運用する株式会社、3億円以上の金融資産を持つ個人投資家が参加するプロ向け市場で、一般の投資家は参加できない。上場のための監査に必要な事業年度は1期で、株主数や時価総額などの基準もないため上場しやすい特徴がある。上場時の公募や売り出しによる資金調達はできないデメリットがあるものの、企業の信用力が向上し、従業員の採用面や金融機関からの融資面でプラスになるメリットがある。
「TOKYO PRO Market」には、10月28日にも北海道で建築設計や測量事業などを展開している一寸房(本社・札幌市中央区)が、日本M&Aセンターを指定アドバイザーとして上場している。道内の「TOKYO PRP Market」上場会社は、業務アプリケーションサービスのイー・カムトゥルー(同・同、14年10月20日上場)、中古車販売の軽自動車館(同・札幌市北区、19年9月26日上場)を含めて4社になった。なお、全国の上場企業数は41社。