「ひらがなのもりひこ」、神棚と床の間がある「和カフェ」25日オープン

経済総合

 カフェ・レストランを運営するアトリエ・モリヒコ(本社・札幌市白石区)は、明日25日(日)に神棚と床の間のある和感覚カフェ「ひらがなのもりひこ」をオープンさせる。サイフォン式コーヒーと独自開発したホットケーキを味わえる。店内の椅子やテーブルも丸みを帯びた調度品となっており、「時代に逆行した手間隙の価値を感じてもらいたい」と市川草介代表取締役は語る。(写真は、丸みを帯びたオブジェ風の「ひらがなのもりひこ」(写真は、床の間のある店内)

「ひらがなのもりひこ」は、札幌市中央区大通西1丁目13の商業施設「ル・トロワ」地下2階に出店。今年5月末に閉店したアトリエ・モリヒコとATELIER-D(札幌市東区)のコラボ店舗「JB ESPRESSO MORIHICO.+D」跡を利用したもので、今回はアトリエ・モリヒコの単独店舗になった。

 メインメニューは、サイフォン式コーヒーとホットケーキ。サイフォン式コーヒーは、通常は苦みが出てしまうが、同社は苦みを抑える方法を開発、1人前2杯分をサイフォンのまま提供する。ホットケーキは、フランス産高級小麦粉「メルベイユ」に醤油、みりんなど10種類を組み合わせた生地を独自開発した。焼きあがった生地はふっくらした感触ながら密度のある口当たりとなっている。明治期の呼び方だった『うすもち』をメニュー名に引用、トッピングに発酵バター、みたらし、はちみつなど10種類の中から5種類を選ぶことができる。テイクアウト専用の『あつもち』にはオリジナルホイップや季節のフルーツ、白あんラムレーズンなど6種類がある。
(神棚も店内入り口近くに飾っている=写真)
(写真は、サイフォン式コーヒーと「うすもち」=右とテイクアウト専用の「あつもち」=左の6種)

 調度品や造作にも空間価値を提供するアトリエ・モリヒコらしさが表現されている。半球形に囲われた椅子は個室感覚が味わえ、ソーシャルディスタンスも確保できるようになっている。壁や小窓もできる限り角を排除して丸みを帯びた優しさを持たせた。暖簾はフランスの伝統的なカラーを和風にアレンジした。座席数は19席。
 店員は10人全員が和菓子職人で、ホットケーキを焼き、サイフォンコーヒーを淹れ、接客も行う。価格は、コーヒー680円、『うすもち』1100円、『あつもち』380円から(いずれも税抜き)。

 市川代表取締役は、「ファストコーヒーショップが溢れる中で、『ひらがなのもりひこ』では、ホットケーキの注文を受けて焼くので15分以上かかる。その間にコーヒーを飲んで待つ時間を味わってほしい。和の空間で和菓子職人の丁寧な仕事を通じ、温故知新を感じてもらいたい」と話している。
(写真は、市川草介代表取締役とスタッフら)

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