札幌・ススキノの一時代築いた「スパサフロ」解体

経済総合

 M&Sスパ・プロジェクト(札幌市中央区)が運営していた都市型天然温泉・サウナ「スパサフロ」(旧サウナカプセル北欧、札幌市南6条西5丁目)ビルの解体工事が始まった。2020年1月31日で営業を終了してから3ヵ月、解体によって文字通り姿を消す。(写真は、解体が始まった「スパサフロ」)

 旧サウナカプセル北欧は、旭観光リース(札幌市中央区)が1980年代後半に建設、オープンした温浴アミューズメント施設だった。M&Sスパ・プロジェクトは、旭観光リースの会社分割で2007年7月に設立され、「スパサフロ」の運営を引き継いでいた。「スパサフロ」は、24時間営業の都市型天然温泉とサウナの施設でカプセルホテルも備えている。古代檜を使用した露天風呂や各種サウナ、様々な風呂があった。

 土地登記簿によると、20年1月31日の営業終了前の1月30日にAL1(横浜市中区)との間で売買予約による所有権移転請求権の仮登記が行われている。土地には2つの金融機関による極度額7億円の根抵当権が設定されている。

 解体工事は、AL1が発注者で事業者はアーバンヤマイチ(札幌市中央区)。実際の解体工事を行っているのは本間解体工業(同市西区)。解体期間は20年4月1日から同年9月30日となっている。事業期間は20年3月末から21年2月28日となっており、建物解体後に新たな建物が建設される見通し。「北欧」から「スパサフロ」まで30数年間、ススキノで娯楽の一時代を築いてきた砦が消える。

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