札幌市中央区北3条西18丁目の旧道庁西18丁目別館跡地約1441坪(4757・58㎡)を取得していた札幌臨床検査センター(本社・札幌市中央区)は、4月1日からその敷地を使って新本社ビルの建設を開始する。建物の完成は2021年3月末で、来春から同社は新本社での業務を開始する。(写真は、札幌臨床検査センターの新本社ビル建設地)
旧道庁西18丁目別館の売却については、土地利用の企画提案と一般競争入札の二段階方式で公募売却を実施。土地利用の企画提案を通過した取得希望者のうち6者が昨年4月に応札。26億円の最高価格を提示した札幌臨床検査センターが落札していた。
地下1階、地上4階建ての既存建物の解体は取得者が行うことになっていたため、同社は解体工事を本間解体工業(札幌市西区)に依頼。19年10月からを解体に取り掛かり20年2月末には更地になっていた。
札幌臨床検査センターは、ここに地下1階、地上5階建て、鉄骨造の新本社を建設する。建築面積は約869坪(2869・36㎡)、延べ床面積は約2837坪(9363・57㎡)、建物の高さは20・45m。土地取得費を除いた解体費込みの総投資額は28億5000万円。
札幌臨床検査センターは、1965年9月に道議や参議を務めた伊達忠一氏(現代表取締役会長、81)が創業。現在の持ち株比率は32%。道内で臨床検査事業と調剤薬局事業(ノルデン薬局、ウェルネス薬局)を両輪に展開しており、東京証券取引所ジャスダック市場と札幌証券取引所本則市場に上場している。2020年3月期の売上高は前期比2%増の174億100万円、営業利益は同4%増の8億2400万円を予定している。北5条西18丁目にある現本社は1990年1月に賃貸で入居し、今年で30年。来春の新本社ビル完成に伴って本社機能を移転させる。