札幌すすきの交差点にある巨大看板、ブラックニッカのヒゲのおじさんが化粧直しする。既存の蛍光灯照明器具からLED照明器具に変更されるもので工事期間は10月15日から10月末まで。予定では11月1日から令和最初の師走に向け、すすきのを新たな装いで照らす。(写真は、すすきの交差点にある「ブラックニッカブランドのヒゲのおじさん」)

 このヒゲのおじさんがすすきの交差点に登場したのは1969年、今からちょうど半世紀前。おじさんの正体は、「ブラックニッカ」ブランドのラベルに描かれている「キング・オブ・ブレンダーズ」。

「ブラックニッカ」は56に誕生し、65年に新「ブラックニッカ」になったが、その際にボトルにデザインされたのがヒゲのおじさんだった。この人物には実際のモデルがいたそうで、いくつかの香りを嗅ぎ分けるウイスキーブレンドの名人(キング・オブ・ブレンダーズ)、W・P・ローリー氏と言われている。そのローリー氏がウイスキーの原酒をテイスティングしているところがデザインされた。

 ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏もヒゲをたくわえていたためこのキャラクターが政孝氏自身ではないかと言われたこともあったそうだが、政孝氏は「ヒゲの男の目は青い」と話していたそうだ。

 ともあれ、すすき交差点に設置されてから半世紀、道産子のみならず国内外から訪れる観光客を温かく迎えてくれる看板は今や人気の観光スポットにもなっている。

 今回、照明器具を蛍光灯からLEDに変えることで消費電力はこれまでより65%も削減されるほか、CO2排出量も大幅に減り地球環境にも優しい看板になる。ちなみに、看板の中央から下にある「NIKKA」と「ブラックニッカハイボール香る夜」の部分は既にLED化されている。ニッカウヰスキーは、54年朝日麦酒の資本参加を受け、現在はアサヒグループホールディングスの子会社になっている。



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