「北海道産農産物を使った全国カクテルコンクール2019」が8日、札幌市中央区のロイトン札幌で開催された。一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会北海道支部が主催しキリンビール北海道統括本部、キリン・ディアジオ、コープさっぽろが協賛しており今年は7回目。昨年は北海道胆振東部地震で中止となったため18年のファイナリスト10人と19年のファイナリスト5人が創作カクテルの実演を行い、最高賞の北海道知事賞やコープさっぽろ賞などが決まった。(写真は、バーテンダーの部で北海道知事賞を受賞した尾中祥太氏)
(写真は、一般の部でコープさっぽろ賞を受賞した佐々木洋美さん)
「北海道産農産物を使った全国カクテルコンクール」は、11年5月13日に制定された「カクテルの日」の記念事業として12年から始まった。キリン・ディアジオが指定する酒類と北海道農産物を使用してカクテルを創作するコンクールで、バーテンダーの部と一般の部に分かれる。バーテンダーの部は毎年使用する農産物が変わり、一般の部はコープさっぽろで扱っている北海道産農産物であれば何でも構わない。
今年の指定酒類は「ジョニーウォーカーブラックラベル12年」か「スミノフTM2ブラック」、指定の農産物はかぼちゃ、とうもろこし、にんじん、きゅうり、だいこんで、使う農産物は単一、複数の制限はない。
この日、バーテンダーの部では15人が3人ずつ壇上で創作カクテルを実際に作り、審査員6人の審査により各賞が決定、一般の部は書類選考で各賞が決まった。会場では実演の後に15人が創作したカクテルの振る舞うパーティーもあり、参加者たちが投票するオーディエンス賞も設けられた。
バーテンダーの部で最高賞の北海道知事賞に選ばれたのは「オーセントホテル小樽」(小樽市)トップラウンジポールスターの尾中祥太氏で作品名は「コーンシェルジェ」。道農政部の大西秀典・食の安全推進監から賞状と記念品を授与された尾中氏は、「本当にびっくりしている。まさか自分が選ばれるとは思っていなかった。僕がいただいて良い賞なのかと。手応えはなかったが、オーディエンス賞にも選ばれ皆さんに飲んでいただけたのがうれしかった」と涙ぐみながら話した。「コーンシェルジェ」は北海道産のとうもろこし、生クリームを使用したカクテルで、とうもろこしのヒゲの部分もフライにして使っている。
また、一般の部の最高賞であるコープさっぽろ賞に輝いたのは石狩市の佐々木洋美氏で作品名は「実のり」。コープさっぽろの大見英明理事長から賞状と記念品を手渡された佐々木氏は、「石狩市で農業研修生をしており21年にミニトマト農家として就農予定。ミニトマトは形が悪かったり、サイズが小さかったりするとハネ品になるので、そのハネ品を利用できないかとカクテルを考えた」と喜びを語った。
なお、その他の各賞受賞者と作品名は次の通り。
■バーデンダーの部
・2位北海道経済連合会会長賞 金井菜美子氏(札幌市「BAR MADURO」)「かぼちゃのチャチャチャ」
・3位札幌商工会議所会頭賞 笹崎あづみ氏(千歳市「The Earth ROOK&Tarry新千歳空港」)「ノース・ビューティ」
・入賞HBA特別賞 吉本彩乃(福岡市「ホテルニュータニ博多」)「ジョニーズ・ファーム」)
・オーディエンス賞 尾中祥太氏
■一般の部
・2位日本ホテルバーメンズ協会賞 片山真理恵氏(札幌市)「枝豆のデザートカクテル」
・3位キリン・ディアジオ賞 明石奈子氏(札幌市)「太陽のビシソワーズ」
・入賞キリンビール賞 神谷明菜氏(札幌市)「フォーシーズンズ」
・入賞キリンビール賞 菊池功氏(小樽市)「ホワイトハーベスト」
(写真は、バーテンダーの部の表彰式、左から金井菜美子氏、尾中祥太氏、笹崎あづみ氏、吉本彩乃氏)
(写真は一般の部の表彰式。左から2人目はコープさっぽろの大見英明理事長)