SATOグループの職業訓練法人キャリアバンク職業訓練協会(札幌市中央区)が、9月9日(月)から12日(木)まで介護職の外国人技能実習生採用のための面接ツアー・視察ツアーを実施、参加者を募集している。行き先は中国青海省西寧衛生職業技能学校で、昨年3月から開始したツアーは今回が7回目となる。(写真は、西寧衛生職業技能学校の卒業生とのグループ面接)
キャリアバンク職業訓練法人は、外国人技能実習法による許可を受けた監理団体として食品スーパーの惣菜製造などの分野で技能実習生を受け入れ、食品製造各社に紹介する事業を行っている。一昨年11月には介護分野でも実習生受け入れが認められるようになったため、同法人は昨年、西寧衛生職業技能学校と提携。卒業生を介護職の技能実習生として国内の介護施設で受け入れる事業を始めている。
昨年から国内の医療法人や社会福祉法人など介護施設の採用担当者などを対象に、西寧衛生技能学校の卒業生と面接するツアーを開始。これまで6回実施して27人の採用が決まっている。国内の介護現場で実習するには日本語検定4級試験の合格が要件となり、その上で外国人技能実習機構から実習計画の認定を受ける手続きが必要なため、第1陣(3人)が来日するのは8月下旬からとなっている。
介護職の外国人技能実習生を国内の介護施設が受け入れる場合、日本人を雇用するのと同等以上の待遇やサポート体制が必要で、宿舎なども準備しなければならない。こうした費用面と実習生の受け入れ体制、地域住民の理解など実際の採用には二の足を踏む介護事業者が多いのも事実。
しかし、最低でも3年間は雇用が確保でき流動性の高い介護人材の定着に繋がるほか特定技能に移行する場合、試験を受けずに在留資格変更が可能で、5年間延長ができ介護周辺の業務も担当できるようになる。日本人の介護職人材確保はここ数年間で様変わりしており、今年に入ってからは募集しても応募者がいないことが現実になってきている。
「実習生の受け入れによって日本人介護職の負担経験を図るとともに施設の教育研修システムを見直することにも繋がっているようです」とキャリアバンク職業訓練法人の古島典子監理責任者は話す。
面接・視察ツアーでは、候補者との面接や西寧衛生職業技能学校の介護コースの学習見学も行われる。また前もってweb面接を行い、内定者を決めた上で参加することも可能。問い合わせは、キャリアバンク職業訓練協会(☎011・207・6540 FAX011・207・6541)。