これも“RIZAP効果”、札証2017年度決算は「バブル期以降最高益」

経済総合

 証券会員制法人札幌証券取引所の2017年度(17年4月1日~18年3月31日)決算は、当期剰余金が6405万円でバブル期以降では最高益になった。IMG_0127(写真は、札幌市中央区の札証ビル)

 収入の7割を占めるのは会費で、資本金や従業員数で決まる定額会費と売買高によって決まる定率会費に分かれる。このうち定率会費は7933万円と16年度より6600万円と大幅に増えた。売買高が3355億円と過去2番目に多かったことが貢献した。売買高のうちRIZAPグループ(本社・東京都新宿区)が3179億円、エコモット(同・札幌市中央区)が97億円で全体の98%を占めている。

 上場賦課金も2210万円で16年度より750万円増加しているが、これはアインホールディングス(同・同市白石区)の大型増資に伴う手数料収入によるもの。これらの結果、収入合計は2億3114万円で16年度より5101万円増えた。
 
 一方、支出は16年度に前専務理事退職に伴う退職慰労金支出があったが17年度はそれがなくなったほか、築30年の自社ビル修繕引当金1241万円を計上するなどして前期より554万円減少、支出合計は1億6709万円になった。収入から支出を引いた当期剰余金は6405万円となり5期連続の黒字になった。

 17年度の札証会員は、札幌に本社や支店など拠点を置く正会員と拠点を置かない特定正会員に分かれる。正会員は「SMBC日興証券」、「大和証券」、「野村證券」、「上光証券」、「みずほ証券」、「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」、「東海東京証券」、「岡三証券」、「ばんせい証券」の9社。
 特定正会員は、「松井証券」、「だいこう証券ビジネス」、「SBI証券」、「カブドットコム証券」、「ヤマゲン証券」、「日本アジア証券」、「マネックス証券」、「立花証券」、「廣田証券」の9社。

 札証は5年前に正会員の定額会費を値上げしており、今回6月1日から特定正会員の会費も値上げすることにした。この影響もあってヤマゲン証券が6月1日に脱退、7月1日には日本アジア証券が親会社の藍澤證券と入れ替わり、特定正会員は8社になる。

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