特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ(東京都豊島区)と任意団体のアンビシャスクラブ(札幌市中央区)が主催、北海道銀行(本店・同)、札幌証券取引所が協力して28日、札証2階ホールで「北海道インデペンデンツクラブ」が開催された。道内から起業家を発掘、IPO(新規株式公開)に導こうというもので、年2回開催されておりその1回目になる。(写真は、「北海道ベンチャーへの期待」をテーマに行われたパネルディスカッション)
最初に、『北海道ベンチャーへの期待』をテーマに、パネルディスカッションが行われた。パネリストは、笹原晶博・北海道銀行頭取、鳥居克広・札証専務理事、杉田純・三優監査法人統括代表社員で、司会は國本行彦・インデペンデンツクラブ専務理事(Kips代表取締役)。
笹原頭取は、道銀が2000年のころにベンチャーキャピタルのジャフコと共同で設立した北海道ジャフコが手掛けたIPOを前提に、「当時は流通系が多かったが、その後IT系に続き現在は医薬やサービス業などバラエティが出てきた。今後は北海道の強みである食と観光の分野でIPOが出てくることを期待したい。高い志を持った起業家が続々と出てくる環境を作りたい」と話した。
鳥居専務理事は、札証でのIPOが道内の働き手流出の歯止めになることや地域活性化に繋がる効果について言及、「地域の声を当局に真摯に伝えていけば規制緩和の道も開ける。札証にプロマーケットのような市場を創設していくことも考えたい」と語った。
杉田代表社員は、東南アジアにもっと目を向けるべきだと強調、「シンガポールの人たちは北海道のことが大好きだ。例えば、札証とシンガポールの証取と互いにセミナーを開催することがあっても良い」と提案した。
その後、IPOを目指す企業の事業計画発表会が行われ、不動産賃貸の仲介で実際に住んでいる住人の声を反映したポータルアプリを開発中のビークス(札幌市中央区)・高森拓也代表取締役、SDカードを利用した医療・健康情報の収集、保存、活用システムを手掛ける北大発ベンチャーのミルウス(札幌市白石区)・南重信代表取締役、世界各地の風景を配信するサービスを展開しているランドスキップ(東京都港区)・下村一樹代表取締役がそれぞれプレゼンテーションを行った。(3社のプレゼン内容は次回に紹介します)