札証3期連続黒字 「RIZAP」効果で売買代金14年ぶりの高水準

経済総合

IMG_8286 証券会員制法人・札幌証券取引所の2016年3月期決算は、上場企業の純利益に当たる当期剰余金が2309万円になり前期(15年3月期)の2・4倍になった。売買高が伸びたためそれに伴って増える定率会費が増えたことや昨年6月にアンビシャスに上場したエコノス(本社・札幌市白石区)の上場手数料があったためで黒字は3期連続。(写真は、札幌市中央区にある札幌証券取引所)

 16年3月期の売買高は8917万株で、前期比6790万株増加、売買代金も664億円で同468億円増えた。大半がアンビシャス上場の個人向けトレーニングジム「RIZAP」をグループ企業に持つ健康コーポーション(本社・東京都新宿区)の取引。年間売買代金664億円は、01年3月期以来14年ぶりの水準。当期剰余金も過去最高だった1989年3月期の2400万円に次ぐものとなった。
 
 上場銘柄数は56社で、札証単独は15社(うち本則9社、アンビシャス6社)。東証との重複上場は16年3月期で昨年より1社(ジャックス)少ない41社。
 
 札証は、IPO(新規株式公開)を増やして道内経済の活性化を進めるため、金融機関と連携協定を締結、帯広、釧路、北見、函館でIPOセミナーを開催している。16年3月期からは企業サポートの専門家集団によるIPO勉強会「札証成長塾」もスタートさせた。こうした様々な機会を通じて札証へのIPOを導いていく考え。
 
 なお、役員のうち会員外理事だった笹原晶博・北海道銀行頭取が同行の山川広行・副頭取と残任期間1年で交代した。17年3月期は理事長、会員外理事、会員理事がいずれも改選期を迎える。

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