土屋ホールディングス(HD、本社・札幌市北区)の土屋公三会長(75)が自ら講師を務める「人間社長塾」の第7期が13日、土屋HD本社8階会議室で始まった。創業3年以上、50歳までの企業経営者や取締役が対象で今期は61人が入塾した。11月まで8回の講義で土屋会長が全経営ノウハウを伝授する。(写真上は、講義する土屋公三会長。写真下は挨拶する佐取広久OB会会長)
人間社長塾は、土屋会長が1人創業から2社上場させ、持ち株会社体制まで成長発展させてきた体験談や経営ノウハウを無料で若手経営者に講義するボランティア経営塾。講義だけでなく、徹底したグループ討議と質疑応答が特徴で、塾生たちの人間力を磨くことに主眼を置いている。
第7期には女性経営者7人を含む61人が入塾。1回目となった13日は土屋会長が『成功と失敗を分けるもの』と題して講義、人生の師匠を持つことや利害関係のない経営者仲間を持つことの大切さを話し、「今だけ、金だけ、自分だけの経営者ではいけない。渋沢栄一の論語とソロバンのように経営には理念が必要で、理念なき経営は罪悪で利益なき経営は戯言だ」と訴えた。また、顧客創造こそが経営で、経営はどこにお金を使うかで決まってしまうなど経験から得た経営観を披露した。
人間社長塾は、6期生までの卒塾生が300人を超え、上場を目指す経営者も出ている。この日は今年3月に結成されたOB会の佐取広久会長(1期生、東京都豊島区に本社を置くスポーツジム経営、サンプラス社長)らOB会関係者らも出席。佐取氏は、「私が入塾したのは2010年、50歳の時。当時は独立して10年が経ち迷っていた時期だった。半年間、東京から土屋会頭の講義を受けに来て、仲間たちと議論する中で迷いはなくなった。今でも仲間たちと付き合っている」と挨拶、「卒塾生になった時、良かったと思えるかどうかは自分次第」とエールを贈っていた。
7期生は、これから11月までの半年間、毎月1回半日間のスケジュールで土屋会長の講義やグループ討議を徹底して行う。