米ダウ・ケミカルと住友化学の合弁会社、ダウ化工(本社・東京都品川区)は、北広島市中央にある札幌工場を1月末に閉鎖した。同所は石屋製菓(同・札幌市西区)が所有する工場建設予定地に隣接することから、跡地の利用法が注目されている。(写真は、1月末で生産停止したダウ化工札幌工場)
ダウ化工札幌工場は、押出発泡ポリスチレン製の断熱材の生産工場として1969年に稼動を始めた。当時は、ダウ・ケミカルと旭化成の合弁、旭ダウの時代だった。その後、ダウ・ケミカルと住友化学の合弁となり操業を継続。
しかし、断熱材需要が減少してきたため2008年9月に生産を停止、工場を閉鎖した。その後、東日本大震災後の復興需要や省エネ住宅エコポイントの導入で住宅需要が盛り返してきたことから、閉鎖4年後の12年11月から生産を再開。設備はほぼ新規に入れ替えた。最近になって、再び需要が低迷。笠岡工場(岡山県)と鹿沼工場(栃木県)に生産を集約することになり今年1月末で再度閉鎖された。
工場の敷地面積は約4万6千㎡で今後の土地活用策は未定。ただ、この場所は石屋製菓が所有する工場予定地の隣接地にあたる。石屋製菓が所有する土地は約2万3千㎡で工場用地としては手狭。本社工場(札幌市西区宮の沢)の全面移設も想定されることから、石屋製菓が隣接地を取得する可能性もある。