旧金市舘網走ビル跡地700坪をどう活用?市と地元商店街が来年3月までに構想具体化

経済総合

網走市の中心市街地にぽっかりと空いた更地――昨年まで塩漬けになっていた旧金市舘網走ビルが取り壊され、およそ700坪の土地が商店街のど真ん中に姿を現した。今年度中には地元経済界や商店街、市が活用策をまとめる。市では「公共施設以外の集客できる施設が想定される」としている。P1080574(写真は、10月初旬に更地になった旧金市舘網走ビルの跡地。向かいに見えるのは網走信金本店)

 旧金市舘ビルは、札幌に本社がある金市舘が1979年1月に網走市の商店街中核施設として建設した地上5階、地下1階の商業ビル。当初は、金市舘デパートとして賑ったが、金市舘の販売部門と食品スーパーの大丸スーパー(札幌市)が89年に合併、ラルズに生まれ変わってからはラルズが建物を借りて「ラルズプラザ網走店」として運営してきた。
 その後、現地子会社の道東ラルズ(本社・北見市)が運営を引き継いだが、売上げ不振で2009年4月に閉店、建物はそのまま残されていた。
 
 昨年6月、国の補助金が中心商店街活性化の妨げになっている空きビル解体にも適用できるようになったことや金市舘の売却意向も重なり、網走中央商店街振興組合を窓口にする形で960万円で土地建物を取得。その後、解体費用約1億円をかけて昨年末から解体作業に入っていた。
 
 更地になったのは10月初旬。市は、地元商店街や経済界とともに来年3月までに具体的な活用策を検討する。水谷洋一市長は、「あの地域は商業に適した地域なのだろうと思います。公共施設を作ることにはならないでしょう。商売ができてなおかつ人が集まるような施設の誘致が中心におかれるべきだと思っています」と話している。
 外国人観光客の増加やスポーツ合宿の先進地としてホテル等の宿泊施設が不足しているため、「ドーミーイン網走」の建設が中心部で進んでおり来春には営業を始める。旧金市舘ビル跡地には商業施設とホテルの併設も考えられそうだ。

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