北海道経済の活性化と経営者育成を目的に土屋ホールディングス(HD)土屋公三会長が講師を務める「人間社長塾」。その1期生から現在の5期生が集まってプレゼンテーションを行う合同大会が12日、札幌市内の土屋HD本社で行われた。毎期最後の講座が行われる11月に実施しているもので、参加したのは98人。OBを含む5人の塾生がプレゼン発表し投票によって最優秀に1期生でクラウドサービス事業などを展開する「ちえぶくろ」代表取締役の舩越裕勝氏を選んだ。(写真は、人間社長塾の合同大会で発表する舩越裕勝代表取締役)
「人間社長塾」は、土屋ホーム創業者で現在、土屋HD会長の土屋公三氏が自身の歩んできた経営者としての道のりを振り返り、若手経営者育成を図ることを目的に行っている受講料無料のボランティア講座。ワンランク上の経営を志す取締役以上が対象で毎年4月から開講し11月まで月1回、半日間のペースで講義が組まれて、今年は5期目。
合同大会はこれまでに卒業したOBを交えて選抜された塾生たちが自社のプレゼンや経営者として大切にしていることなどを発表するもので、12日には1期生10人、2期生5人、3期生17人、4期生7人、5期生59人の合計98人が参加した。
発表者は、5期生のハイテックシステム専務酒井裕司氏や1期生のちえぶくろ代表取締役舩越氏、3期生のアスク・スポーツ代表取締役小島康氏ら5人。発表後には参加者による投票で最優秀発表を決めるが、選ばれたのは舩越氏のプレゼン発表。
41歳の舩越氏は、27歳で脱サラして1人で起業。ホームページ製作などで事業を始めたものの「客ゼロ」が続き、資本金300万円は食いつぶし預金が3万円、家賃も払えない状況に陥ったころの話やその後、業績は拡大したがトラブルが続き窮地に陥ったことを続け、「人間社長塾で学んでいたころが一番辛い時期だった。しかし、経営計画の大切さなどこの塾での経験がその後の経営で大いに役立っている」などと話した。