積水ハウス、中島公園近くの「キリンビール園」跡地でいよいよホテル建設へ

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 積水ハウス(本社・大阪市北区)は、札幌市中央区南10条西1丁目13番51ほかの旧「キリンビール園本館中島公園店」跡地にホテルを建設する。ホテルの詳細は明らかになっていないが、外資系ホテルの可能性が高い。(写真は、積水ハウスのホテル建設用地)
(写真は、旧「キリンビール園本館中島公園店」)

「キリンビール園本館中島公園店」は、キャバレーの旧「ミカド」を利用したジンギスカン中心の飲食ホールだった。「ミカド」は1986年に閉館、その後、空きビルの状態が長く続いたが、1995年にティーズ・エス・イー社(本社・札幌市中央区)が「キリンビール園」を開業。10数年の営業期間を経て2018年9月30日で閉店。土地建物は2019年2月1日に積水ハウスが取得、建物は解体されて更地になっていた。

 コロナ禍で土地活用がなかなか進まなかったが、このほどホテル建設が具体化することになった。積水ハウスが「中島公園計画」として進めるホテルは、敷地面積約1024坪(3380・36㎡)、そのうち建築面積として約556坪(1835・10㎡)を使い鉄骨造、地上13階建ての建物を建設。地下フロアは計画されていない。延べ床面積は約4536坪(1万4970・89㎡)、建物の最高高さは51・20m。2022年8月1日頃の着工を予定している。建築主は積水ハウス開発事業部(東京都渋谷区)、設計、監理は板倉建築研究所(同都港区)、施工は未定。

 積水ハウスは、世界的なホテルチェーンであるマリオット・インターナショナル(本部・米国メリーランド州ベセスダ)と提携、全国の道の駅に隣接して「フェアフィールド・バイ・マリオット」の展開を始めている。北海道では5月26日に「フェアフィールド・バイ・マリオット・北海道えにわ」(恵庭市)、「フェアフィールド・バイ・マリオット・北海道長沼マオイの丘公園」(夕張郡長沼町)をオープンさせ、6月23日には「フェアフィールド・バイ・マリオット・北海道南富良野」(空知郡南富良野町)もオープンする予定になっている。3ホテルの設計は、いずれも板倉建築研究所となっており、今回のホテルもマリオットと組んだホテルとなりそう。

 中島公園周辺では、「札幌パークホテル」を所有・運営しているサンケイビル(本社・東京都千代田区)が札幌市と組んで同ホテルを建て替えるとともに、大規模な会議や展示会が開催できる「MICE」施設も建設する計画だったが、コロナ禍で延期。旧ヤマハビル跡地を取得している、アクサ生命保険の再開発プロジェクトも進んでいない。積水ハウスがホテル建設を具体化することで、中断している2つのプロジェクトも進んでいきそうだ。

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