コロナ下、札幌で建設中のホテルは13棟2000室超

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 コロナ下で国内外観光客が激減している札幌市内のホテル。既存ホテルは厳しい経営を強いられているが、市内中心部ではホテルの建設ラッシュが続いている。本サイトが調べたところ、2020年夏から21年の秋にかけてオープンするホテルは、13棟に及ぶことが分かった。観光需要の持ち直しには1年以上かかるのは必至。新オープンのホテルは、逆境下の船出を余儀なくされる。(写真は、オープンが後ずれしている「THE KNOT札幌」)

 20年夏にオープン予定のホテルは次の6棟。
■ホテルフォルツァ札幌駅前(北3西2)…福岡地所(本社・福岡市博多区)グループの宿泊特化型ビジネスホテル。地下1階、地上19階、304室。

■JRイン札幌北2条(北2西2)…JR北海道(本社・札幌市中央区)グループのJRホテルズ(同)が展開する宿泊特化型ホテル。地下1階、地上13階、205室。

■ベストウェスタンホテルフィーノ札幌(南1西6)…アルファコート(本社・札幌市中央区)が建設して一棟貸し。地上10階建て、145室。

■ONSEN RYOKAN由縁札幌(北1西7)・・・UDS(本社・東京都渋谷区)が展開する旅館の要素を宿泊者ニーズと環境に合わせて提供する新タイプの宿泊施設。地上13階建て、182室。

■FPホテル札幌大通り(南2西7)…JR西日本(本社・大阪市北区)グループが展開するインバウンド向け宿泊特化型ホテル。地上9階建て、132室。

■THE KNOT札幌(南3西3)…千秋庵製菓本店ビル跡地にいちご地所(本社・東京都千代田区)が建設した複合ビル内のホテル。当初は4月オープン予定だったが開業が遅延。地下1階、地上13階建て、140室。1階の「札幌千秋庵本店」は4月24日に開店。
■南6西4ホテル…京阪電鉄不動産(本社・大阪市中央区)が建築主になっている13階建てのホテル。建物の最上部には『QUINTESSA』(クインテッサ)のロゴがあるが、『QUINTESSA』を運営するコアグローバルマネジメント(本社・東京都中央区)から現在のところオープンに向けたアナウンスはない。

■南2西1ホテル…京阪電鉄不動産がこちらも建築主になって建設している13階建てホテル。こちらの建物最上部には『BSPK』のロゴが取り付けられている。『BSPK』は、ネストホテルジャパン(本社・東京都港区)が展開している「bespoke hotel」の略。現在のところ開業アナウンスはない。

 20年冬にオープンが予定されているのは次の1棟。
■ソラリア西鉄ホテル札幌(北4西5)…一般社団法人北海道林業会館(本部・札幌市中央区)と西日本鉄道(同・福岡市博多区)が共同で建設するオフィス・ホテルの複合ビル内に都市型ホテルとして進出。地下1階、地上14階建て、318室。

21年春にオープン予定は次の2棟。
■南3西8ホテル…ベルーナ(本社・埼玉県上尾市)グループのカリフォルニア(同)が建築主となって建設中。13階建て、約300室。

■アルファベッドイン札幌大通公(南1西7)…穴吹興産(本社・高松市)グループが建設中。一般的なホテル、旅館、民泊とは違った宿泊施設を計画。地上9階建て、部屋数は26戸。

 21年夏のオープン予定は次の1棟。
■札幌すすきのホテル(南5西2)…ベルーナ(本社・埼玉県上尾市)グループのフレンドステージ(同)が建築主となって建設中、地上17階建て。フレンドステージは、マンション、戸建て分譲事業のほかホテル事業として「渋谷グランベルホテル」、「新宿グランベルホテル」、「赤坂グランベルホテル」を運営。

 21年秋オープン予定は次の1棟。
■大通西1ホテル…三菱地所(本社・東京都千代田区)グループが20年4月に着工した国内初の高層ハイブリット木造ホテル。地下1階、地上11階建て、130室。竣工後はグループのロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(同)が運営予定。
(完成予想図)

 以上のように、これから21年秋までに13棟がオープン予定で客室数はトータルで2000室を超える。アフターコロナの社会で、札幌はホテル誕生が止まらない状況に入っていく。

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