「アイランドゴルフ御前水」に売却の噂 会員ら冷静

ゴルフ業界

 アイランドゴルフ(本社・東京都港区)の子会社「アイランドゴルフリゾート御前水」(苫小牧市美沢)に売却の噂が広がっている。アイランドゴルフの持ち株会社であるOGI(同・同)が事業損失を埋めるためにゴルフ場売却を検討しているためで、御前水もその候補のひとつになっている模様。御前水CC 005(写真は、アイランドゴルフリゾート御前水コース)

 アイランドゴルフリゾート御前水は、1992年7月に御前水ゴルフ倶楽部としてオープンした18ホールのコースを2013年4月に継承して発足。御前水ゴルフ倶楽部は、会員権の償還ができず旧経営陣らが民事再生による再建を目指したが、会員らが抵抗。旧経営陣を一掃するために会社更生法での再建を進め、再建スポンサーとしてアイランドゴルフが選ばれた。
 
 アイランドゴルフは、持ち株会社OGIの子会社で全国に23ヵ所のゴルフ場を現地子会社の形で所有運営している。しかし、ここにきてOGIの債務危機が噴出、アイランドゴルフ傘下のゴルフ場を売却するという噂が流れ、「御前水」もその候補とみられている。
 
 某会員は、「OGIの損失を埋めるためにグループ数ヵ所のゴルフ場を売却するという話は噂になっているが、御前水は黒字で経営も安定していると聞いている。会社側から売却の話は一切ない」としたうえで、「私は御前水ゴルフ倶楽部が開場して以来の会員だが、例えアイランドから経営者が変わったとしても会員のプレー権は保護されるため、そんなに気にしていない」と話す。
 
 バブル期に相次いで造成されたゴルフ場の破綻や売却の嵐が吹き荒れてから10数年、淘汰されるべきは淘汰され、ゴルフ場関係者や会員は落ち着きを取り戻している。そんな中での売却の噂にも会員らは至って冷静。時代は大きく変わった。

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