北海道コンフェクトグループの千秋庵製菓(本社・札幌市中央区)は3月16日、丸井今井大通館地下2階にある「千秋庵丸井今井店」のリニューアルに伴い、大福のような食べ心地のあるパン「大福パン」の発売を開始した。同グル―プと手を組むようになった昨年4月以降、同社が手掛ける「巴里銅鑼(パリどら)」、「生ノースマン」に続く3弾目の新商品。他の2商品を扱うのは専門店舗だが、今回は、他の商品も扱う汎用店舗で新商品を投入する。※動画はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください。

(写真は、3月16日にリニューアルして「大福パン」を扱う「千秋庵丸井今井店」)
(写真は、「大福パン」)

「大福パン」の最大の特徴は北海道産もち米をふんだんに使ってパン生地としている点。噛めば噛むほど、もち米特有の風味と甘味が感じられる。また、十勝産小豆を使用した自家製粒あんは、なめらかさを追求して、しっとりとした食感の中にも粒が感じられる舌触りにこだわった。

 16日、「丸井今井店」で行われたお披露目会で、千秋庵製菓の中西克彦社長は、「大福のようなもっちりとした食感ですが、大福とも違うしパンとも違っています。まさに、大福とパンの中間、新しい食感の折衷商品になっています」と紹介した。パッケージにもこだわった。千秋庵は昭和40年代に本店でパンを販売していたが、その時に使われていたショップカードのデザインを踏襲。赤と白、紺とシンプルなカラーでレトロ感を演出。また、パッケージ素材には、光沢のあるグラシン紙を使っている。消費期限は製造日より2日、価格は税込み230円。

 店舗のリニューアルに伴い面積を倍増させたほか、楢材を利用したカウンターを設置、メインフェースの什器に段差を設けるなど、いわゆる腰巻部分には「大福パン」の丸みや西洋建築のアーチを模した半円形の造作をしている。

 千秋庵製菓は、北海道コンフェクトグループと業務提携(その後グループ入り)してから、これまでの千秋庵の伝統を生かしたアップデート商品「巴里銅鑼」、「生ノースマン」を投入してきた。2商品は「札幌三越店」、「大丸札幌店」での専門展開だったが、今回の新商品「大福パン」は、初めて他の商品も扱う「丸井今井店」での汎用展開となる。「丸井今井店のリニューアルを一つのモデルとして、28店舗ある店舗のリニューアルを順次展開していきたい」(中西社長)としている。

 なお、千秋庵製菓はこれまで9月期決算だったが、北海道コンフェクトグループ入りに伴い、6月期決算に変更となり、今期は9ヵ月の変則決算。12ヵ月に換算すると今期予想は約15億円と、2年前の約8億円からほぼ倍増するという。
(写真は、「千秋庵丸井今井店」リニューアルお披露目会で「大福パン」を紹介する中西克彦社長)


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