札幌市中央区南2条西2丁目の狸小路商店街に、屋台風の小規模飲食店が集積した「狸COMICHI」が、きょう8月30日11時にオープンする。札幌や北海道各地の食を提供するほか、各地の文化も発信する北海道のショーウインドー的施設。施設をプロデュースした街制作室(本社・札幌市中央区)の国分裕正代表取締役は、「知られざる北海道、新しい北海道に出合える場所にしていきたい」と意気込む。※動画はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください。
(写真は、きょう8月30日にオープンする「狸COMICHI」)
(写真は、「狸COMICH」の飲食店)
施設は、カジュアル衣料専門店で狸小路商店街の人気店舗だった「紅屋」跡地に大和ハウス工業(本社・大阪市北区)グループのフジタ(同・東京都渋谷区)が建設、街制作室が総合プロデュースした。2階建て、延べ床面積約329坪(1086・65㎡)で、出店事業者を公募、約60社の中から20社を選定した。札幌に偏らない店舗構成にしており、全体の3分の2は札幌以外の事業者。
ふわふわスフレパンケーキと道産野菜が入ったスープカレー「天使のわたゆき」、寿司「おたる亭弥助」、道東を中心とした新鮮な魚介類や農産物などの炉端焼きと燻製を提供する居酒屋「炉(あぺおい)」、滝川の老舗ジンギスカンを提供する「花尻ジンギスカン」など、カウンター中心の飲食店18店舗と新鮮な魚を提供する「シハチ鮮魚店」、野菜を提供する「とどしま青果店」の産直マルシェ2店舗も入っている。鮮魚店舗の水産物を持ち込んで、好きな調理方法で料理を楽しめる店舗も用意した。
(写真は、会見する街制作室の国分裕正代表取締役=右と札幌狸小路商店街振興組合の島口義弘理事長)
(写真は、「狸COMICHI」内部)
2階には、自治体や各団体、地域の企業向けに地域をPRするイベントスペースを設置。また、狸小路の歴史映像をVRで流すコーナー、狸まつりでお披露目する神輿の常時展示も行えるようにした。さらに、狸小路商店街側の出入り口には、解体が進んでいるウインズ札幌B館前に安置されていた「本陣狸大明神」も移設、新たに安置した。
前出の国分氏は、「市民が毎日のように集い語り合うことができるコミュニティー文化をつくっていきたい」と話した。札幌狸小路商店街振興組合の島口義弘理事長は、「狸小路商店街は来年に150周年を迎えるが、その前年にこの施設が誕生したことで弾みがつくと期待している。ランチも楽しめるので新しい名所になると思う」と語った。街制作室は、全国でこうした横丁をプロデュースしており、北海道では小樽の「出抜小路」、直近では旭川買物公園の「Asahikawa Harete」がある。