地域経済活性化支援機構(本社・東京都千代田区)が2026年9月24日、社会医療法人孝仁会(本部・釧路市)に対する再生支援を決定した。北洋銀行(本店・札幌市中央区)と独立行政法人福祉医療機構(本部・東京都港区)も連名で再生支援を受ける。
(写真は、「札幌孝仁会記念病院」)
社会医療法人孝仁会は、道内各地で病院、クリニック、介護施設などを運営している。釧路市と札幌市では高度急性期機能を有する病院を展開、脳、循環器領域に強みがあり、緊急性の高い医療を提供している。留萌、羅臼、根室、中標津などでも医療介護施設を有し、へき地医療を提供して道内の地域医療体制維持に重要な役割を果たしている。
公共性が高く地域への影響も大きいため、地域経済活性化支援機構が支援を補完、事業再生に向けた取り組みを円滑に進めることにした。同機構は孝仁会の事業再生計画の策定を支援、関係金融機関と金融債務について調整、新規融資や経営人材の派遣を行う。債権買取の申込期間は、2026年9月24日から同年10月22日まで。
再生支援に至ったのは、2016年に開設した北海道大野記念病院(現・札幌孝仁会記念病院)や札幌高機能放射線治療センターへの高額医療機器導入により借入金が増加、足元では人件費、物価高騰で収益が悪化して事業継続が困難になったため。医師数は122人、研修医11人、職員数2159人(2026年8月現在)。
社会医療法人孝仁会が、今回の措置に至ったことについて、札幌市内の病院関係者は「以前から経営が厳しいことは耳にしていたが、大手チェーン病院に合併されるだろうとみていた。過剰投資と選択と集中を無視した売り上げ至上主義が招いた結果だろう。特に、陽子線などの治療装置は民間で導入するには、現在の診療報酬では困難。陽子線治療装置を導入している病院は、同様に経営に苦しんでいると思う」と話している。なお、陽子線治療装置を導入した日本病院会の会長病院、相澤病院(長野県松本市)は昨年、陽子線治療装置の運用を停止したという。


































