食品スーパーのホクノーがレジにタブレット端末 「Edyカード」かざすだけで配達先を印字

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DSC_5605 食品スーパーのホクノー(本社・札幌市)は、店舗のレジにタブレット端末を据え付け、買い物客が配達を希望する場合にEdyカードをかざすだけで住所や名前が瞬時に表示、印刷されるシステムを導入した。これによって、配達先を手書きする必要がなくなり高齢者などの利便性が高まる。Edyカードの機能をプリペイドカード以外にも幅広く利用する取り組みとして注目される。(写真は、レジ1台ごとに据え付けられているタブレット端末)
 
 同社の旗艦店である「中央店」(厚別区もみじ台)は市営住宅もみじ台団地に囲まれており、店舗利用者には高齢世帯が多い。こうした主力客層に向けてEdyカードを第一段階として配達用カードとして所持してもらい、数年後には買い上げ品目のデータを活用、品揃えなど店舗マーケティングに活用していく。
 
 ホクノーは、3150円以上の商品を買ったお客に、年齢に関係なく無料宅配している。このサービスを利用する場合、これまでは買い物後に専用の用紙に届け先の住所や名前を書かなければならず、いちいち手間がかかっていたほか高齢者の中には記入の間違いや記入漏れをする人もいて支障をきたす場合があった。
 
 とりわけ、旗艦店である中央店は築後40年以上経過した市営住宅もみじ台団地に囲まれた立地のため、お客には高齢者が多く配達ニーズも高い。Edyカードはプリペイドカードとして利用されているが、高齢者はこうした利用は敬遠するため、第一段階として配達用カードとして浸透を図ることにした。
 
 Edyカード読み取りのタブレット端末を設置したのは、中央店(レジ11台)と新札幌店(同5台)。レジで精算後に無料配達を希望すれば、Edyカードをかざすだけで名前や住所が印字されて利便性が高まる。
 
 当面、配達用カードとして発行枚数を増やすため、支払いは現金でも1万円以上の買い物をしたお客にはEdyカードをかざすだけで翌月1%引き、3万円以上で2%引き、5万円以上では3%引きというサービスも始めた。Edyカードによってお客1人ひとりの購買傾向や買い物頻度などデータが集積されるため、3年後をメドに商品予約やクーポンの発券、さらには店舗に置く商品の品揃えなどマーケティングにも活用できるようにする。

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