【続報】「DZマート」海野正行専務、日本最北のマチ・稚内進出の狙いを語る

流通

 低価格小型食品スーパー「DZマート」を道内展開しているダイゼン(本社・上川郡鷹栖町)が、日本最北のマチ、稚内市に2026年秋に出店する。稚内市の人口は、約2万9千人。市内には、西條稚内店やシティ稚内、相澤食料品店、ユアーズの卸売スーパー、フレッシュリ生鮮市場などがある。コンビニでは、「セイコーマート」がワンブランド展開していたが、2023年8月に「ローソン」が進出、現在は、7店舗まで増えている(「セイコーマート」は17店舗)。スーパー、コンビニがひしめき合う同市に参入するダイゼンの海野正行専務に、進出の狙いを聞いた。(写真は、「DZマート」の既存店舗)

 ――人口減少下、既存スーパーの競争も激しい稚内市になぜ進出するのですか。

 海野 当社はこれまで、人口1万人規模の地域でも安定して運営できる“ダイゼン方式”を確立してきました。人口減少や高齢化が進む地域でも、生活必需品をしっかり届けることができるこのモデルは、稚内のように買い物環境が限られつつある地域でこそ力を発揮すると考えています。

 ――ダイゼン方式とは。

 海野 ダイゼン方式とは、核心となる3つの柱から構成されています。1つ目は、2人体制でも店舗運営ができる省人化設計です。2つ目は、店舗運営・商品構成を標準化、どの地域でも再現できる仕組みになっていることです。3つ目は、DX(電子棚札、AIによる自動発注システム、完全セルフレジ、POSシステムなど)を積極的に導入、作業時間を物理的に削減・消滅させていることです。

 ――そのダイゼン方式が生まれた背景は。

 海野 大手チェーンが人口減少地域から撤退する中、ダイゼンは、逆張りの戦略として「人口1万人程度の過疎地でも成立つビジネスモデル」を追求、そこから生まれたのがダイゼン方式です。

 ――低コストでの出店を進めるダイゼンは、ドラッグストアなどの居抜き出店が中心です。今回は、店舗を新設しての出店です。投資回収が難しいのでは。

 海野 新築は初期投資こそ膨らみますが、当社の効率的なオペレーション(ダイゼン方式)に最適化した売り場・動線設計をゼロから構築できるため、長期的な運営コストの削減と生産性の向上が可能です。また、地域の皆さまが長く快適・安全に買い物ができる環境を整えることは、この地で永続的に地域インフラとしての役割を果たすという当社の決意の表れでもあります。

 ――新店舗は、稚内市でどういう役割を果たしていきたいですか。

 海野 「稚内店」では、地域の皆さまの毎日の暮らしに欠かせない商品を中心に、子育て世代の負担を軽減する時短・簡便商品を強化します。また、宗谷エリアならではの食材や地元の魅力を生かした商品も積極的に取り入れ、地域に根ざした品揃えを目指します。「必要なものを、必要な場所で、必要な価格で」という当社の理念を稚内でも実現し、長期的な視点で地域の生活を支える店づくりを進めていきます。なお、今回の投資額は3億5千万円、売り上げ予算は年間5億6千万円です。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER