コープさっぽろが『トイレプロジェクト』で既存店舗のトイレをホテル・デパート並みに改修、主婦層・子育て世代の声を反映

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IMG_8210 コープさっぽろ(本部・札幌市)は、既存店舗のトイレをホテルやデパートに設置されているような高質感のあるタイプに順次変更していく。既に倶知安店(倶知安町)やルーシー店(札幌市白石区)、北広島店(北広島市)で実施、来年早々には湯の川店(函館市)、あいの里店(札幌市北区)でも実施する。子育て世代や女性の組合員の声に応えたもので、「トイレ改修によって売上げが増えた店舗もある」(横澤秀明執行役員店舗本部長)という。(写真は、月寒ひがし店のトイレ。高質感があるのが特長)
 
 コープさっぽろは今年度の重点施策として『組合員の声に応える』ことを位置づけ、アンケートを実施。全道から4万件もの要望があった。その中で多かった声に応える店舗改善投資を行っている。「トイレを衛生的にして欲しい」という声も多く集まったことから、本部内に『トイレプロジェクトチーム』を設置、リーダーには入協5年目で3歳の子どもを持つ女性職員を抜擢した。「主婦目線、子育て目線でトイレの更新を行える体制を取った」(横澤本部長)。
 
 コンセプトは、ホテルやデパート、空港などに設置されているような衛生的で小さな子どもにも使いやすいようにすること。壁面を木目調にしたり、子供用の便座や洗面台なども設置する。平均投資額は約1000万円。ルーシー店では2ヵ所にトイレが設置されているため投資額は2000万円になった。
 
 食品スーパーのトイレの改修は、売場に比べて直接売上げに結びつかないため見過ごされがち。しかし、組合員の声にもあったようにトイレは主婦層や子育て世代にとって食品スーパーを選ぶ基準の一つにもなっている。
 
 トイレ更新は、売場のリニューアルとともにセットで行うこともあるが、トイレのみに手を加えることもあり、「北広島店ではトイレだけの改修で売上げが3%程度伸びた」(横澤本部長)。
 
 今年8月に新規出店した月寒ひがし店(札幌市豊平区)のように新規店舗では高質トイレの導入をしていくが、今3月期は年明けの2店舗と併せて既存5店舗のトイレ更新を行い、来期も同規模の改修を予定している。

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