「札幌ゼロゲートビル」テナント相次ぎ閉店へ、2026年1月から地下街出入り口閉鎖

経済総合

 大丸松坂屋百貨店(本社・東京都江東区)やパルコ(同・同都渋谷区)の持株会社J.フロントリテイリング(同・同都中央区)のグループ会社、J.フロント都市開発(同・同都渋谷区)が展開している「札幌ゼロゲートビル」(札幌市中央区南2条西3丁目15-1)からテナントが相次いで撤退する。残るのは4階の2テナントのみとなり、2026年早々から出入り口が3ヵ所から1ヵ所に制限される。(写真は、「札幌ゼロゲートビル」)

「札幌ゼロゲート」は、2016年2月に竣工した北海道信用金庫(当時は札幌信用金庫)本店ビルと一体化した4階建て(地下2階と1~4階、地下1階はない)の共同ビル(パルコが区分所有)で、同年2月26日に全館を使ってファストファッションの「フォーエバー21」が出店した。しかし、「フォーエバー21」は、米国本社の破産で2019年10月末に閉店。その後、同年12月10日には、免税品販売全国最大手のラオックス(本社・東京都港区)が、「ラオックス札幌本店」を居抜き出店した。その「ラオックス」も、コロナ禍でインバウンドが激減したことを受け2020年2月末から休業に入り、再び開店することなく閉店した。

 キャンドゥ(本社・東京都新宿区)が「札幌ゼロゲート」の2~3階に「Can★Do札幌大通店」をオープンさせたのは、2021年4月9日。KDDI(同・同都千代田区)は、直営店舗「au Style SAPPORO」を同年3月31日に地下2階、同年4月9日に1階にそれぞれオープンさせた。さらに、4階には、「あおばクリニック札幌院」と「プライスコンタクト札幌」が入り、全館が埋まった。

 これでテナントは安定するかと思われたが、今回、「Can★Do札幌大通店」が2025年12月31日(水)、「au Style SAPPORO」が2026年1月7日(水)に閉店することになった。いずれも5年弱で閉店することになる。残るテナントは4階の2テナントのみで、これに伴って、2026年1月8日(木)から地下街に直結している出入り口と駅前通側の1階出入り口が閉鎖され、仲通りのシャワー通り側の出入り口のみの利用となる。「札幌ゼロゲートビル」の竣工から2026年2月で10年になるが、新たなテナントが決まれば、4番目の店舗になる。

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