札幌の今、解体ノート2025年版㉖中央区南8条西3丁目旧「マークスイン札幌」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも、数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2025年26回目は、中央区南8条西3丁目の旧「マークスイン札幌」。(写真は、解体工事に入っている旧「マークスイン札幌」)

 鴨々川のほとりにある旧「マークスイン札幌」(NKビル)は、1984年12月に竣工した地下1階、地上9階建てで全162室。ホテルとして営業してきたが、コロナ禍の2020年6月30日に閉館した。土地(約278坪=919・14㎡)は、金光教札幌教会(札幌市中央区)が所有していたが、7割強がニッセイ通商(東京都中央区)に移転登記され、金光教札幌教会の持ち分3割弱は、2023年8月にアルファコート (本社・札幌市中央区)と売買予約がなされた。その土地に関して、翌2024年6月、NKビルマンション敷地売却組合を実施者として、「マンション建替え等の円滑化に関する法律による分配金取得手続開始」の登記がなされたが、2025年9月、金光教札幌教会の持ち分と以前に移転登記されていた7割強の土地の所有権が一旦、同売却組合に移った後、アルファコートに移った。

 建物は、土地と同様にアルファコートが2023年8月、金光教札幌教会と売買予約したが、2024年6月、NKビルマンション敷地売却組合を実施者として、「マンション建替え等の円滑化に関する法律による分配金取得手続開始」の登記がなされた。そして2025年9月、土地と一緒に建物もアルファコートの所有になった。

 土地建物がともにアルファコートの所有になってから、ほどなくして解体工事が始まった。解体工事は、札真重機工業(札幌市北区)が行っており、工事は、2026年3月20日まで予定されている。アルファコートは、隣接する3階建ての土地建物(土地面積は約42坪=139・04㎡)を2022年12月に取得、既に建物は解体されて、更地になっている。旧「マークスイン札幌」が更地になれば、約320坪(1058・18㎡)の更地が生まれることになり、新たな開発に進んでいきそうだ。

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