アクサ生命「ライラックスクエア」グランドオープン、「インターコンチネンタル札幌」も開業

経済総合

 アクサ生命保険(本社・東京都港区、札幌本社・札幌市中央区)は2025年10月1日、札幌市中央区の中島公園エリアに竣工したオフィス・ホテル・商業の複合ビル「ライラックスクエア」(南10条西1丁目)をグランドオープンさせた。世界水準の環境性能と国内最強BCP(事業継続計画)を備えたビルで、札幌初の国際的ラグジュアリーホテル「インターコンチネンタル札幌」も開業した。都心エリアからやや離れた中島公園の新しいランドマークとして、地域を活気づけそうだ。(写真は、ライラックスクエアのテープカット。左から、インターコンチネンタル札幌ポートフォリオ総支配人のベンシャミン・ライトゲップ氏、札幌市長の秋元克広氏、アクサ生命保険社長兼CEOの安渕聖司氏、IHGホテルズ&リゾーツマネージングディレクター日本&マイクロネシア兼IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社CEOのアビジェイ・サンディリア氏、北海道商工会議所連合会会頭岩田圭剛氏、アクサ生命保険副社長のクリストフ・アヴネル氏)

 ヤマハ跡地に建設された「ライラックスクエア」は、大規模災害が起きてもオフィス機能を止めない、分散型本社を志向するアクサ生命グループが、2014年に設立した札幌本社の新しい拠点とするために建設した複合ビル。竹中工務店(本社・大阪市中央区)が設計施工を手掛け、地上14階建て、延べ床面積5万2776㎡。1~3階は、エントランスホールとフードコート、貸会議室、4~8階は、オフィスエリア、9~14階は、札幌初のラグジュアリーホテル「インターコンチネンタル札幌」(149室、うちスイートルーム13室)。オフィスエリアの8階には、アクサ生命札幌本社(約500人)が入るほか、テナントには、グローバル企業の本社機能を備えたバックオフィス、IT企業やコールセンター、スタートアップ、ベンチャーの入居が予定されている。商業施設には1階に「ファミリーマート」、2階には「エニタイムフィットネス」とクリニックなどが入居する。

 環境面では、建築物の省エネ性能を評価する認証制度「BELS(ベルス)」の最高水準である★6つ、建物の環境性能を評価する「CASBEEⓇ(キャスビー)」で最上級のSランクを取得しており、さらにLEED Gold認証も取得する予定。さらに、BCP機能は、免震構造や非常用発電機、蓄電設備を備え、地下水の利用を含めて、災害時に電力供給が寸断しても最大14日間の事業継続が可能な設計になっている。

 この日、「ライラックスクエア」1階エントランスでオープニングセレモニーが行われ、アクサ生命保険社長兼CEOの安渕聖司氏は、「地域や企業の人と人との繋がりを育む場になってほしいという願いを込めた複合ビルになっている。札幌に初進出したインターコンチネンタル札幌が開業し、地域に賑わいをもたらすと期待している」と挨拶した。続いて、IHGホテルズ&リゾーツマネージングディレクター日本&マイクロネシア兼IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社CEOのアビジェイ・サンディリア氏は、「日本で11軒目となるインターコンチネンタルホテルの開業によって、成長していく都市の観光客をお迎えしたい。ここは、新しい目的地として札幌のベンチマークホテルになると考えている。市民の皆さまの日々に定着するような場所にしたい」と話した。

 北海道商工会議所連合会会頭岩田圭剛氏は、「中島公園エリアに、上質な宿泊と会議の受け皿が加わることは、大きな意味がある。札幌がさらに選ばれる街になっていくことを期待している。札幌の木でもあるライラックの花言葉は、思い出、友情、繋がり。このライラックスクエアから生まれる人と人、企業と地域、世界と北海道の繋がりが、多くの思い出と人たちの思い出と新産業を育むきっかけになることを確信している」と話した。札幌市長の秋元克広氏は、「企業誘致で、アクサ生命の試みは非常にプラスになっている。同社の札幌本社で働いている人たちから、ワークライフバランスがあってウェルビーイングに繋がり、働き甲斐があるという声を多くいただいており、企業誘致のモデルケース。中島公園と豊平川に囲まれた、札幌を象徴する自然と都市が調和したエリアに、新しい拠点ができ、周辺で市が計画している新しいMICE施設との相乗効果も期待できる」と語った。

(写真は、囲み取材に応じるアクサ生命保険社長兼CEOの安渕聖司氏)

 セレモニー後の囲み取材で、安渕氏は、「自然とビジネスが融合して、これからも発展していく場所が北海道。私たちが札幌を選んだのは、自然、優秀な人材、資源が揃っており、多くのポテンシャルを感じているから。札幌市の新しいランドマークになることを願っており、市が計画しているMICE施設との連携も今後考えていきたい」と語った。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER