北海道銀行(本店・札幌市中央区)と札幌中央信用組合(同・同)は、2025年7月7日(月)から、相互のATM(現金自動預け払い機)を無料で利用できるようにする。平日日中のキャッシュカードによる引き出しと振り込みの利用が、110円から無料になる(振込手数料は別途必要)もので、道銀が、セイコーマート店舗に設置している「道民のATM」も対象になる。(写真は、道銀と札幌中央信組のATM相互無料提携の実施会見。左から札幌中央信組・泉融和理事長、道銀・髙田芳政副頭取)
道銀は、現在、ATMの相互無料提携を、道内外21金融機関と締結している。道内の信用金庫、信用組合との提携は、2019年6月の釧路信金(本店・釧路市)が最初で、現在は、道内信金20金庫中10金庫、7信組中3信組と提携しており、今回、札幌中央信組と提携することによって、道内信金・信組のそれぞれ半数で、相互のATMを無料利用できるようになる。これによって、道銀の提携先は、22金融機関となり、ATM相互無料提携(JAを除く)は、全国一となる。
札幌中央信組は、札幌市内に14本・支店があり、ATMは15台ある。お客の利便性確保のため、セブン銀行とATM利用料無料の提携をしており、札幌市内の431店舗でも、無料利用できるようになっている。今回の提携によって、道銀の札幌市内ATM約200台、札幌市内の「道民のATM」約270台と合わせ、キャッシュポイントは約900ヵ所に増える。
2025年7月2日に道銀本部で行われた記者会見で、札幌中央信組の泉融和理事長は、「当組合のお客さまが道銀ATMを利用したのは昨年1年間で約4000件、道銀のお客さまが当組合のATMを利用したのは約600件だった。今回の提携により、無料のキャッシュポイントが900ヵ所以上になり、お客さまの利便性が大きく向上する」と話した。また、道銀の髙田芳政副頭取は、「キャッシュレス化と言われているが、現金の出し入れはまだまだ多く、ATMは必要。相互無料提携は、今後も増やしていきたい」と述べた。道銀と札幌中央信組は、信組の中でも関係が深く、友好関係が濃い。今回の提携は、道銀から提案したもので、これを機にさらに共同で取り組める事例を探る。