地域密着の生鮮スーパー「北海市場(ほっかいいちば)」を展開するモリワキ(本社・札幌市西区)は、「北海市場山鼻店」(同市中央区南22条西7丁目1-23、アクロスプラザ南22条内)で、2025年7月中旬からネット宅配をスタートさせる。「北海市場屯田店」(同市北区)に次いで、2店舗目の導入となる。(写真は、「北海市場山鼻店」)
同社は、ヨーカドー屯田店の真向かいにあるジョイフルエーケー屯田店内で「北海市場屯田店」を展開してきた。ヨーカドーは、ネットサービスを行っていたが、ヨーカドー閉店とともにこのサービスも終了。ヨーカドー後継スーパーとして、ロピアが進出することになっていたため、モリワキは、ヨーカドーのネット利用者の取り込みとロピア対策として、2024年9月からネット宅配を始めた。
スーパーサンシ(本社・三重県鈴鹿市)のフランチャイズ事業として、ネット宅配のシステムを導入。利用者の月額会費は550円(税込み)、注文は、スマホ、パソコンから24時間受け付けて、当日10時までに注文すると、17時までに届ける仕組み。鍵付き宅配ロッカーを無料で提供、敷地内に設置することで置き配もできる。ロッカーには、保冷箱を設置して、冷凍・冷蔵、常温の3温度帯の宅配が可能となっている。配達料は無料(税抜き1500円未満はサービス料税込み110円)、月額会費を払えば、1ヵ月に何回でも利用できる。支払いは、クレジットカードのみとなっている。
現在、「屯田店」は、戸建て住宅が対象で、数百世帯が会員となっており、購入単価4千円台半ば、宅配車3台で対応している。「屯田店」が、一定の成果を上げていることから、「山鼻店」でも導入することにした。エリアは、中島公園~南33条、西6丁目~界川の範囲で、約2万5千世帯が対象。当面は、戸建て住宅の利用に限定する。南22条大橋を渡った豊平川以東から来店するお客は少ないが、ネット宅配では、このエリアも一部対象とする。
「山鼻店」は、「屯田店」と違って、スーパーと百貨店の中間的な品揃えを行っており、「北海市場」5店舗の中でも儲け頭の店舗。鮮度の良い旬の生鮮食品やこだわりのグローサリー食品などが充実しており、ネット宅配でもそうした商品のニーズが高いとみている。宅配車は、3台でスタートさせる。モリワキの今野一彦副社長は、「リアル店舗の商圏範囲よりもネット宅配の範囲を広く設定し、ネット宅配利用者の週末来店を促すような仕組みにしたい」と話している。