エア・ウォーター北海道と北海道国立大学機構が包括連携協定、「エア・ウォーターの森」で事業創出を加速

経済総合

 エア・ウォーター北海道(本社・札幌市中央区)は、2024年12月に開設したオープンイノベーション施設「エア・ウォーターの森」に、サテライト施設を開設している国立大学法人北海道国立大学機構と包括連携協定を締結した。同機構を構成する小樽商科大学、帯広畜産大学、北見工業大学とエア・ウォーター北海道は、それぞれ連携しながら産学共同研究を進めているが、3大学を統合した同機構と包括連携協定を締結することで、文理融合による分野横断的な視点でシーズとニーズをマッチングさせ、地域課題解決に繋がる事業創出を目指す。(写真は、包括連携協定式。左から、エア・ウォーター北海道の庫元達也社長、北海道国立大学機構の長谷山彰理事長)

 北海道国立大学機構は、2022年4月に、道内3国立大学が、法人統合して発足。同機構発足前から、帯畜大は、バイオガスプラントの開発、北見工大は、住宅のカーボンニュートラル技術などについて、それぞれエア・ウォーター北海道と連携協定を結んでプロジェクトを進めてきた。

「エア・ウォーターの森」の開設に際しては、同機構が助言を行うなど、オープンイノベーション施設の機能充実に協調して取り組んできた。

 また、同機構は、この施設内にオープンイノベーションセンター「ACE」(帯畜大のAgriculture、樽商大のCommerce、北見工大のEngineeringの頭文字の略)を開設、スタートアップ、自治体、企業とのコミュニケーション醸成を進めている。そうした下地をベースに今回、エア・ウォーター北海道と同機構は、包括連携協定を結ぶことにした。

 2025年2月13日、「エア・ウォーターの森」2階で行われた協定締結式で、同機構の長谷山彰理事長(元慶應義塾長)は、「機構の特徴は分野融合の取り組みで、そこから生まれるシーズと企業のニーズをマッチングしていくことで、さまざまな成果が生み出されることを期待している。より多様で、守備範囲の広い産学連携ができるのではないか」と話した。また、エア・ウォーター北海道の庫元達也社長は、「『エア・ウォーターの森』から北海道だけでなく、国内地方エリアの社会課題解決に資するものを発信していきたい」と語っていた。

 エア・ウォーター北海道は、道や大樹町、美瑛町、東神楽町など自治体とも包括連携協定締結しており、具体的なプロジェクトとして大樹町での液化バイオメタン製造、東神楽町での陸上養殖プラント開発などを共同で行っている。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER