シンボルの木製大時計を残した西友承継「イオン札幌手稲駅前ショッピングセンター」オープン

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「西友手稲店」を承継した「イオン札幌手稲駅前ショッピングセンター」(SC、札幌市手稲区前田1条11丁目1-1)が、2024年12月14日にオープンした。これによって、イオン北海道(本社・札幌市白石区)が、西友(同・東京都武蔵野市)から承継した道内全9店舗の転換を完了した。(写真は、2024年12月14日にオープンした「イオン札幌手稲駅前ショッピングセンター)

「イオン札幌手稲駅前SC」は、イオン北海道が直営展開する「イオン札幌手稲駅前店」と専門店街からなるSC。直営部分は、1階が、食品売り場とヘルス&ビューティーケア(H&BC)の「BODY LABO」、暮らしの品の「HOME COORDY」、2階が、衣料品、文具、玩具などの売り場。1~2階を合わせた直営面積は約4000坪、従業員は約200人で、多くは、旧西友手稲店で働いていた人たちを引き続き雇用した。

(写真は、精肉売り場※店内写真はいずれも許可を得て撮影しています)
(写真は、惣菜売り場)

 イオン北海道によるこの店舗の業態の位置付けは、GMS(総合スーパー)。食品、衣料品、住居余暇品をすべて直営で展開しており、承継した西友店舗では、「札幌西町店」(札幌市西区)と今回の店舗がその業態。同社のGMSは、食品の強さがあるものの、衣料品、住居余暇品は、カテゴリーキラーの専門店に比べて、十分な競争力がない。「札幌手稲店」では、各コーナーごとに「e-baggage」、「LIBREAK」、「SPORNES」などにゾーニング、細分化したブランディングで訴求力を高めている。

(写真、衣料品の「LIBREAK」コーナー)
(写真は、暮らしの品の「HOME COORDY」コーナー)

 SC内に、西友当時からあった屋内広場(約80坪)をリニューアルして、子どもたちが遊びながら寛げるようにした。旧メルシャンの工場跡を記念して、オープン時から掲げられている、ワインボトルを模した造形の木製大時計は、同店のシンボルでもあったため、引き続き、広場に掲げて、シンボルの役目を踏襲させた。

(写真は、木製大時計が掛かっている屋内広場)

 この日は、曇天で氷点下の冷え込みだったが、オープン前には、100人以上のお客が並び、予定より10分ほど早く開店。1階食品売り場には、途切れることなく人の波が続いた。「イオン札幌手稲店」の佐藤義則店長(旧西友手稲店店長)は、食品売り場の品数は、以前の倍以上になりました。衣食住が揃い、ワンストップで買い物ができるようになっているので、全世代に対応したお店にしたい。区役所にも近いことから、地域密着の取り組みも強めていきたい」と話した。

 また、オープンを見届けた青栁英樹社長は、「承継から2ヵ間、地域のお客さまにはご迷惑をおかけしたが、9店舗の承継を終えて生活インフラとして新たなスタートを切った。今後は、お客さまの声をお聞きして、品揃えを広げていきたい」と語った。続けて、「これまでに承継した店舗では、計画通りの店舗と計画に達していない店舗もある。もう一度、修正をかけて、お客さまも旧西友従業員も、『イオンになって良かった』と思える店にしていきたい」と話していた。

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