苫小牧市や千歳市、恵庭市、札幌市などで食品スーパー13店舗を運営する豊月は、9月にも「虹ヶ丘食彩館」(北広島市)と「ザ・プライス」(苫小牧市)をリニューアルする。「ザ・プライス」は2年前から始めたハードディスカウントの実験店だったが、競合が激しく価格面だけでは生き残りは難しいと判断。同社が他の店舗で進めている高質化路線を踏襲した業態に転換する。(写真左は「虹ヶ丘食彩館」、写真右は「ザ・プライス」)
「虹ヶ丘食彩館」は、2004年にオープンした店舗。同社は今年に入ってからMD(マーチャンダイジング)改装として「沼ノ端食彩館」(苫小牧市)、「平岡食彩館」(札幌市清田区)を相次ぎリニューアルしており、「虹ヶ丘食彩館」もこの一環として取り組む。
地元で獲れた食材を揃えるほか、同社が加入する食品スーパーのボランタリーチェーン、セルコグループが設立した輸入食品会社からグローサリー商品を豊富に揃える。
生鮮食品は、強みになっている魚介類でさらに差別化に磨きをかけるほか端境期の野菜類を安定調達するため茨城県の卸売市場とも新たに契約した。
一方、ハードディスカウントの実験店として澄川食彩館(苫小牧市)を転換した「ザ・プライス」は、低価格を指向したことによって既存顧客の流出を招き利益率が低下。「思い切った転換で高質化路線にシフトする」(豊岡憲治社長)
店舗レイアウトは、福岡本拠のハローディを参考にしていくという。「当社が展開している苫小牧日新町の高質化店舗『Vian』よりもさらに上を目指したい」(同)
2店のリニューアルは9月から10月にかけて行うほか、高質化店舗の『LISTA』(江別市)、『BOSCO』(札幌市手稲区)も同時期に小幅リニューアルを実施する。