北海道経営未来塾で麻生太郎元首相が特別講座、「北海道は時代を呼び込む力がある」

経済総合

 北海道の若手経営者を官民連携で育てる北海道経営未来塾(塾長・長内順一未来経営研究所社長)は、2023年7月24日に麻生太郎・元内閣総理大臣を招いた、特別講座を開催した。会場となった札幌市中央区の札幌パークホテル1階テラスルームには、8期塾生のほかOB塾生ら約50人が参加した。(麻生太郎氏と塾生たちの集合写真=北海道経営未来塾提供)
(写真は、特別講座で講演する麻生氏=北海道経営未来塾提供)

 北海道経営未来塾は今期で8期を迎えているが、これまでの期で塾生たちは、国会訪問などを行い、麻生氏と親交を深めてきた。塾生たちとの対話では、「合成の誤謬」や「リーダーの心構え」などミニ講話を行い、歴代の塾生たちの間では、じっくりと話を聞いてみたい政治家のトップだった。今回の特別講座は、こうした流れの中で実現した。
 
 麻生氏は「寒くて雪が多いことに劣等感を抱く道民もいるが、足らざるを補うのではなく、特長を伸ばすことが大切だ」と述べ、塾生を鼓舞した。「次世代半導体ラピダスの工場誘致など、北海道には新しいものを呼び込む力がある、時代の先端を走っているのが北海道だ」と強調した。

 麻生氏は岸田政権の支持率にも触れ、「政治家の評価は、歴史が決めるもの。生きている時に褒められるような政治家はたいしたことがない。岸信介や吉田茂の政権を世論調査すれば、支持率1%台だと思う」とユーモアを交えて話した。また、日本の株価が好調に推移している背景について、「外国から見たら日本には先がある、将来性があると評価されているから」と自論を展開した。

 麻生氏は、説明型の政治家が多い中で、物事の本質を捉えた政治家という評価がある。この日、麻生氏は特別講演のために資料を用意、30分間にわたって塾生に語りかけた。塾生の一人は、「北海道は時代の先端を走っているという言葉に元気をもらいました。経営者として、その言葉を実践したい」と話した。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER