札幌市西区発寒の札幌鉄工団地で、大型物流施設の集積が進んでいる。大林新星和不動産(本社・東京都千代田区)が延べ面積約2万坪のマルチテナント型物流施設を今秋にオープン、2024年春には京阪電鉄不動産(同・大阪市中央区)が約6000坪の物流施設をオープンさせる。鉄鋼、金属製品、機械器具製造が中心の札幌鉄工団地に、物流基地の要素も入ってきた。(写真は、大林新星和不動産が今年11月から稼働させるマルチテナント型物流倉庫)
(写真は、京阪電鉄不動産が建設中の物流施設)
発寒中央駅から北に延びるぎんなん通り沿いに、壁のように立ちはだかる建物がある。大林新星和不動産が建築主となって建設しているマルチテナント型物流施設、仮称「発寒物流センター」だ。敷地約9829坪(約3万2437㎡)、建築面積約5669坪(約1万8708㎡)、鉄筋コンクリート造、4階建て、延べ床面積約2万1489坪(約7万915㎡)。周りには、これほど巨大な建物が見当たらないため、周囲を圧倒するような威圧感がある。オープンは、2023年11月1日、賃貸可能面積は約2万坪(約6万6000㎡)、最小区画は約1700坪(約5610㎡)となっている。
そこから足を延ばし、団地内の不揃いの直線道路を突っ切ると出てくるのが、京阪電鉄不動産が手掛けている仮称「発寒15条13丁目プロジェクト」の工事現場。敷地面積約3338坪(1万1017・53㎡)、建築面積約2131坪(7034・74㎡)、鉄骨造、地上3階建て、延べ床面積約6045坪(1万9950・53㎡)。
現在は、まだ鉄骨を組み上げている段階。2024年5月から入居開始で、賃貸可能面積は約6000坪(約1万9800㎡)、分割貸出しも可能となっている。同社は、札幌で分譲マンションやホテル、オフィスビル、戸建て住宅を手掛けているが、物流センターに進出するのは初めて。
大型の物流施設は、大和ハウス工業(本社・大阪市北区)が、北広島市の北広島輪厚工業団地や札幌東雁来工業団地、札幌貨物ターミナル駅などに相次いで建設、運用が始まっている。今回は、大和ハウス以外の不動産会社が、札幌鉄工団地に相次いで大型物流施設を建設、札幌の西の物流拠点として運用が始まる。