札幌の今、解体ノート2023年版⑤厚別区厚別中央3条1丁目「丸越越後屋家具店厚別店」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2023年の5回目は、厚別区厚別中央3条1丁目の「丸越越後屋家具店厚別店」。
(写真は、解体工事が行われている「丸越越後屋家具店厚別店」)

 国道12号線と平和通の交差点は、やや窪んだ場所にある。その四つ角の近くにあるのが、「丸越の家具」の屋上看板がある丸越越後屋家具店(小樽市)の「厚別店」。店舗のすぐ東側には、「三里川」が流れている。この川は、札幌本府から3里(1里は約3・9㎞)離れたところにある川という意味があるそうで、開拓使時代の名残りのある命名。この近くには、「釣橋」も通称地名として残っており、中心部から離れた場所ながら、札幌の歴史を感じさせる地域と言えそう。

 丸越越後屋家具店は、創業70年を超える老舗で、小樽に本店があった。「厚別店」が開店した時期ははっきりとしないが、土地は、1960年代後半には、丸越越後屋家具店の創業関係者が取得しているようだ。

 店舗は今年2月下旬に営業を終了しており、建物の解体は3月9日から始まり7月末まで続く。解体業者は、西岡総業(札幌市豊平区)。3階建て建物の国道側は、工事用シートで覆われているため解体の様子は見えないが、建物裏側に回ると3階建ての躯体はまだ残っている状態。丸越越後屋家具店の「小樽店」(小樽市)もすでに解体されている。

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