北雄ラッキー2023年2月期、 生鮮・デリカセンターが収益体質改善に効果

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 北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)の2023年2月期は、売上高377億1400万円、営業利益3億7600万円となった。当期から「収益認識に関する会計基準」を適用しているため売上高の単純比較はできないが、旧基準との比較では売上高はほぼ前期並み、営業利益は5・6%の増益だった。(写真は、「ラッキー生鮮・デリカセンター)

 販売費及び一般管理費では、エネルギーコスト上昇により水道光熱費が前期比2億1200万円増加、配送費が7100万円増加した。一方で、販売手数料が4億5900万円減少、人件費も7600万円減少、トータルで前期比2・7%減の105億1300万円になった。経常利益は、4億1800万円と前期比6・9%増となったものの、2022年7月に売却した、札幌市手稲区西宮の沢の土地売却損2億5000万円を計上、当期純利益は同47・5%減の1億2800万円だった。

 前期に小樽市銭函に「ラッキー生鮮・デリカセンター」を新設、サラダ、煮物、和惣菜、弁当、鮮魚加工品などの品揃えを拡充、当期は順調に推移した。当期からは、精肉加工、パッケージ設備を「桑園低温センター」(札幌市中央区)から移設拡充、2022年9月から道北、オホーツク方面の店舗への商品供給も開始した。
 同センターからの供給量を増やすことで作業効率化が進み、収益体質の強化に繋がっている。2024年2月期に入って新設されたフードコーディネート部と連携し、新商品開発にも取り組んでいる。

 既存店売上高前年比は97・1%(収益認識基準適用)、客数は96・2%、客単価は102・1%になった。売上総利益率は28・2%となり前期比2・5%増加した。従業員数は期末で社員が15人減の450人、パートタイマーは期中平均で45人減の1222人となり、合計は期中平均で59人減、1667人になった。キャッシュレス比率は、新たにd払いを追加、キャッシュレス専用レジも導入したことにより60・2%と、前期より3・1ポイント上昇した。

 2024年2月期は、新店投資はないが、既存店改装投資に3億1300万円を計画。既に4月18日に「シティ稚内」(稚内市)にリニューアル、7月には「シティ紋別店」(紋別市)の改装を予定している。その他、投資6億2800万円を含めて、9億4100万円と当期比2・6倍を充てる。

 売上高は1・0%増の381億円、営業利益は6・9%増の4億200万円、純利益は55・0%増の1億9900万円を見込んでいる。同社は、減損対象だったリース資産について、リース期間満了後も取得価額と減価償却累計額及び減損損失累計額から減額せず、そのまま表示していたことから、2013年2月期から有価証券報告書の訂正を行ったため、決算発表が当初予定よりも遅れた。 

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