北海道から第2のニトリ、アインのような企業を輩出することを目的とした、官民共同の若手経営者育成塾「北海道経営未来塾」の第7期修了式が3月24日、札幌パークホテル1階テラスルームで行われた。(写真は、第7期修了式で修了証書を授与された塾生のAPRグループ・青木康明代表取締役=左、右は北海道経営未来塾・長内順一塾長)
「北海道経営未来塾」第7期は、昨年5月20日、塾生36人が入塾式に臨み、1年間の学びをスタートさせた。前首相の菅義偉氏や日立製作所の川村隆名誉会長、東急の野本弘文会長、ニトリホールディングスの似鳥昭雄会長、アインホールディンクスの大谷喜一社長の講演のほか、北洋銀行の石井純二顧問、北海道ガスの大槻博会長、余市町の斎藤啓輔町長、北海道銀行の堰八義博特別顧問、セコマの丸谷智保会長、北海道経済部の山崎雅生観光振興監の6人が講師になって塾生6人を対象に講義を行うグループ講座も行った。また、国会訪問なども実施された。
(写真は、式辞を述べる長内塾長)
修了式では、塾生34人に長内順一塾長から修了証書が一人ひとりに手渡された。7期生のうち10人は初めての参加だったため、この10人には記念品としてライオンのブロンズ像も贈られた。
長内塾長は、「不可能を可能にするのは、知恵と行動と人脈だが、行動する勇気、一歩踏み出す勇気が大切。7期で培った塾生同士の絆は今は点でも、線になり、円になることを大事にすれば不可能が可能になってくる。未来塾のテーマは、『自分と未来は変えられる』ということ。このことを、もう一度胸に刻んでもらいたい」と式辞を述べた。
(写真は、来賓として祝辞を述べる北海道商工会議所連合会・岩田圭剛会頭)
来賓として出席した、北海道商工会議所連合会の岩田圭剛会頭は、「北海道経済は少し明るさを取り戻してきたところだが、ラピダスが最先端の工場を建設するという明るい話題も飛び込んできた。まさに北海道経済は新しいフェーズに入ったきたと思う。これを好機と捉え、コロナ前より強い経済を目指し、アフターコロナでもないウィズコロナでもない、ビヨンドコロナの北海道を築いていきたい。そのためにも若い皆さん方の果敢な行動力、柔軟な発想が必要。未来塾で学び経験したことを自社の発展、地域の発展に生かしてほしい」と挨拶した。
(写真は、塾生代表として謝辞を述べるイトイ産業・菅原大介社長)
塾生代表としてイトイ産業(本社・士別市)の菅原大介社長が登壇。「入塾前は、人口1000人の町(朝日町)の3代目土建屋社長として井の中の蛙で、尊大な気持ちもあった。2017年に入塾してからは、たくさんの出会いと刺激と学びがあり、当社グループは2社が10社になり、売り上げや社員数も2倍、3倍になった。未来塾の教えがあったから、ここまで来ることができた。未来塾は、北海道の地域の隅々まで光を与えられる希望の存在」と謝辞を述べていた。