上光証券(本社・札幌市)は、新生銀行と組んで有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅を対象にした私募ファンドの販売を強化する。既に昨年末、ワタミ(本社・東京都大田区)が神戸市で運営する物件を100万円程度に小口ファンド化して120人に2億5000万円分を販売した。3月から第2弾としてウチヤマホールディングス(本社・北九州市)が秋田市で運営する物件のうち約1・5億円分を販売する。利率は3~4%でリスクが少なく安定したリターンを求める個人向けに販売する。(写真は、上光証券本社)
上光証券は、昨年12月に北海道財務局への金融証券取引業の第2種登録を終え、499人以下の投資家に債券類やファンド関連商品を販売できるようになった。
ファンド関連商品については新生銀行と組んで有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅に特化した私募ファンドを専門に扱う。昨年末にはワタミが神戸市で運営する有料老人ホームの賃料収入を原資とするファンド2億5000万円分を道内の個人投資家約120人に販売した。同物件には投資家への信用補完を目的に同社も5000万円を出資した。
第2弾として、3月からウチヤマホールディングスが運営する秋田市の物件の私募ファンドを販売する。ウチヤマホールディングスは、有料老人ホーム運営で業界5位。昨年には大証ジャスダック上場しており、ファンド組成する秋田市の「桜弐番館」は92室のうち90室の入居があり安定的な賃料収入がある。上光証券は、100万円を1口として1・5億円分の私募ファンドとして道内の個人投資家に向けて販売する。
有料老人ホームやサ高住は、現状の約30万戸が5年後には60万戸に倍増すると見られている。市場規模も3兆円から6兆円になるとされ、成長産業分野に位置づけられている。上光証券は、新生銀行と連携して道内の物件にもファンド組成を行い年間3~4件の私募ファンドを販売していく考え。