パチンコ太陽グループの旅行代理店わくわくホリデー(本社・札幌市中央区)は、12月12日に札幌市の円山動物園内にオープンする新施設アジアゾーンのネーミングライツ(施設命名権)を取得した。新施設は『わくわくアジアゾーン』として入り口に愛称サインを設置するほかパンフレット等にもこの愛称を使用する。期間は3年間で1年間100万円の協賛金を支払う。
アジアゾーンは、市が円山動物園内の敷地1万㎡に総工費約13億円をかけて建設していた新施設。ゾーンは、「寒帯館」、「高山館」、「熱帯雨林館」の3つに分かれ、アムールトラやレッサーパンダ、マレーグマなど13の動物が行動展示される。
わくわくホリデーがネーミングライツを取得したのは、太陽グループと市がこれまで築いてきた協力関係が下地になった。市は小学校のスキー学習のために同グループの札幌ばんけいスキー場にスキーセットの寄付を依頼、同スキー場とわくわくホリデーがこの要請に応え、スキーセットの寄付やスキー学習の手配を行ってきた。
また、円山動物園が最も混雑するゴールデンウイーク期間中に同スキー場の駐車場を開放、バスでスキー場駐車場と動物園の間を結ぶなどしてきた経緯があった。
アジアゾーンのネーミングライツは公募方式を採用したが、同グループのこうした市との協力関係が勘案され「わくわくアジアゾーン」に決まった。上田文雄市長と東原俊郎社長は11月16日に協定調印式を行っており、12月12日のオープン日には両氏が出席してテープカットが行われる。
円山動物園の昨年度の入園者は約79万人で一昨年よりも4万人減少している。過去10年間でのピークは2009年度で約92万人。アジアゾーンのオープンで減少傾向に歯止めがかかるかどうかも注目される。