JAグループ北海道が3年に1度開催しているJA北海道大会が21日、札幌コンベンションセンターで開催された。全道各地の農協や農協連合会などから約1500人が参加、今後3年間の方針を決議した。大会ではTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加阻止の特別決議も採択され、12月16日投開票の衆院選でTPP交渉参加に明確に反対しない政党や候補者は支持しないことも決めた。(写真は、TPP交渉参加阻止の特別決議が採択されたJA北海道大会)
今回で27回目となる大会では、戦略目標として持続可能な北海道農業の実現と次代を担う協同の実践が取り上げられ、北海道の食糧自給率目標を2010年のカロリーベース173%から20年に252%に高めることや、環境に配慮した農業を実践するためにバイオマス対策の推進、将来的な脱原発 に向けた太陽光・小水力の自然エネルギー利活用に取り組むことなどが決議された。
また、JAの合併について、第21回の大会で決議した37農協構想を基本に地域の特性から経営継続が困難なJAや小規模でリスク耐性が乏しいJAは合併を進めていくことも決議した。
大会の終盤では、TPP交渉参加断固拒否の特別決議案が西一司JA北海道厚生連代表理事副会長・JA共済連北海道運営委員会副会長によって読み上げられた。西氏は、「野田総理が国際会議に出席してTPP交渉参加に改めて前向きな発言をしたことは、TPP参加に反対・慎重な365人国会請願紹介議員の意思や大多数の地方議会の決議を無視し無責任、不誠実極まりない言動だ」としたうえでJAグループ北海道は今回の衆院選を含め今後の国政選挙で、TPP交渉参加に明確に反対しない政党や候補者を支持しないことを参加者に訴え、交渉参加阻止を実現するまで徹底して戦うことが満場一致で採択された。