札幌市の中心部を東西に貫く大通公園の基点になる大通西3にある明治安田生命ビルがまもなく取り壊される。同ビルは大通公園と駅前通が交差する四つ角の東南角にありテナントは既に退去、空きビル状態が続いていた。取り壊したのちの新ビル構想は明らかになっていないが、3年後の春までには新たな顔がお目見えすることになる。(写真は、大通西3にある明治安田生命ビル)
明治安田生命ビルは、地下1階、地上13階建て。建坪150坪程度のペンシルビルでかつては壁面に電光時計と温度計が設置され都心部の賑わいを演出していたこともある。
しかし、老朽化が進み明治安田生命は建て替えを検討、5年ほど前からテナント退去が始まったが最後のクリニックが退出したのは昨春だった。
その後、空きビル状態が1年以上続いていたがようやく取り壊しが本格化する。
大通と駅前通が交差する四つ角は札幌のシンボルともなるため、市も参加する四つ角ビル所有者の懇談会が設置されており、シンボルにふさわしい建物が求められている。
ここでの協議を参考に2年前には北洋大通センターが竣工、現在建設中の秋田銀行・石屋製菓の共同ビルもまもなく外観が姿を現す。明治安田生命ビルもこうした先行事例を参考にシンボルの地に相応しいビル建設を進めることになる。
明治安田生命ビルの隣接地約100坪は更地になっておりこの所有者も明治安田生命。さらに、東に隣接しているみずほ信託銀行ビルもテナントが退去、現在は最上階の9階に書峰社書道大通校が入居しているのみで、早晩取り壊しが進むものとみられる。みずほ信託銀行ビルの建つ土地の所有者はみずほ信託銀行だが、明治安田生命は共同でビルを建設する例がないため、場合によっては明治安田生命がこの土地建物を取得し、現在の明治安田生命ビルから東にかけて一体化した新たなビル建設に取り組むことも考えられる。
四つ角の地下2階には地下鉄大通駅があり、市は地下1階部分を大通交流拠点として再整備する。3年後の春には再整備が終了するため、明治安田生命ビルもこの時期に新ビルをオープンさせることになりそう。