マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の21回目は、中央区北7条西19丁目の旧「モリリン札幌出張所」。(写真は、解体工事が進んでいる旧「モリリン札幌出張所」)
いわゆる桑園地区には、歴史的に繊維商社が多く集積している。モリリン(本社・愛知県一宮市)も、メーカー機能を併せ持つ繊維専門商社として中央区北7条西19丁目38-73に3階建ての札幌出張所を設け、営業を続けてきた。しかし、ここにきて同出張所を閉鎖、2021年7月に土地建物はテーシー・コア(本社・札幌市中央区)に売却された。その後、2022年1月、土地はJHTグループ(同市白石区)の代表取締役、笠井秀美氏が取得した。
3階建ての建物は、昨年12月27日から土屋ホーム不動産(本社・同市北区)が解体工事に着手しており、2022年4月中旬まで続く予定。跡地には、笠井氏がテナント付き賃貸マンションの建設を計画している。
敷地面積約427坪(1411・43㎡)、そのうち建築面積約108坪(358・21㎡)を使って鉄筋コンクリート造の地上14階建ての建物を建設する。戸数は65戸、延べ床面積は約1390坪(4590・27㎡)、建物の高さは42・800m。着工は2022年4月1日頃を予定している。設計、監理はオオサワ建設一級建築士事務所(札幌市白石区)、施工はオオサワ建設(同)。大きな「モリリン」の屋上看板が人目を引いていたビルは、賃貸マンションに生まれ変わる。