北海道に本社を置く株式上場スーパー4社の2021年11月度売上高前年比は、既存店売上高が93%~98%台で前年を割り込んだ。コロナ禍の緊急事態宣言解除によって消費が分散、巣ごもり需要の反動もあった。また、日曜日が2020年11月より1回少なく、灯油・ガソリン高も響いた。(写真は、2021年11月6日にオープンした「ダイイチ平岸店」)
アークス(本社・札幌市中央区)の売上高は、全店ベースで前年同月比95・2%、既存店ベースで94・9%だった。9月、10月と全店、既存店ともに前年を超えていたが、11月になって失速した。客数は全店が97・6%、既存店が97・3%、客単価は全店、既存店ともに97・5%だった。客数は9月、10月と持ち直しの傾向だったが、11月は大きく下がった。また、客単価は7月から前年を超えるペースだったが、5ヵ月ぶりに前年割れになった。
北海道6社の売上高は、全店が前年同月比95・7%、既存店が95・4%になった。全店ベースは6月から前年を超えていたが、6ヵ月ぶりに前年より下がった。既存店ベースでも持ち直し傾向だったが、3ヵ月ぶりに前年割れになった。客数は、全店が98・7%、既存店が98・2%、客単価は全店が97・0%、既存店が97・1%になった。
東北3社の売上高は、全店が94・5%、既存店が94・3%になり、今期に入って初の94%台に落ち込んだ。客数は全店が96・4%、既存店が96・2%、客単価は全店、既存店ともに98・0%だった。
イオン北海道(本社・札幌市白石区)の売上高は、全店ベースが対前年同月比98・7%、既存店ベースは98・8%だった。10月は全店、既存店ともに102%台まで伸びたが、11月は前年を割り込んだ。部門別では、衣料(レディース、服飾、キッズ、インナー、メンズ)が全店、既存店ともに103・9%になったが、食品(グロサリー、デイリー、農産、水産、畜産、デリカ、催事)は全店が98・5%、既存店は98・6%となり、6月以降続いてた回復トレンドに水を差した。住居余暇(家具、文具、サイクル、携帯電話、ホームファッション、ヘルス&ビューティーケア)は、全店、既存店ともに96・4%と10月から5ポイント近く落とした。
ダイイチ(本社・帯広市)の売上高は、全店が前年同月比103・0%、既存店は98・2%になった。11月6日に「平岸店」(札幌市豊平区)が新規オープン、全店売上高に寄与したが、既存店は2021年3月以来、8ヵ月ぶりに前年割れした。部門別(全店ベース)では、青果102・4%、水産100・2%、畜産102・1%、惣菜109・0%、デイリー109・0%、一般食品103・2%、日用雑貨100・0%、その他97・7%。全店ベースの客数は103・9%、客単価は99・9%と前年を割った。
北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)の売上高は、既存店ベース(新規出店がないため全店ベースと同じ)が前年同月比93・9%だった。降雪がなく、鍋物、冬物衣料が苦戦した。10月は前年同水準だったが、2021年3月以来の93%台になった。客数は94・0%、客単価は99・9%。客単価が前年を割り込むのは2021年5月以来となった。