ディスカウントストアのトライアルカンパニーは10日、道内16店舗目となる大成店(苫小牧市大成町1丁目)をオープンした。市営団地1階部分に居抜きで出店したもので、後背部分に高層市営団地が5~6棟取り囲む店舗環境。竹中明人店長は、「車を持たない高齢者など徒歩のお客様のニーズに応えるため生鮮食品を充実させた」とし、買い物難民に近い状態だった同地域の需要を取り込んでいく考え。(写真は、市営団地1階部分にオープンしたトライアル大成店と生鮮食品コーナー)
トライアル大成店は、元大成ショッパーズとして協同組合が運営していた店舗を利用したもの。数年前に店が閉鎖され、協同組合はびおら開発(苫小牧市)に所有権を売却し同社がトライアルに出店を打診していた。
10日にオープンしたのは、トライアルとワッツの100円ショップ「ミーツ」、ブティックなどで商業施設名は「大成ショッパーズびおら店」。
トライアルのオープンは午前9時30分で、オープン前には200人が開店を待った。
トライアルは、食品スーパーとホームセンターを融合させたディスカウント型スーパーセンター業態の大型店で道内展開してきたが、今年3月に江別大麻店(江別市大麻東町)を出店させ、今後小商圏の地域密着型小型スーパーセンターを積極的に道内展開していく方針を明らかにしている。
大成店はその路線に沿った2店舗目で「小商圏でも成り立つように品揃えしており、大きなコンビニの位置づけ」(竹中店長)
売場面積は250坪で、市営団地の高齢者など徒歩圏の買い物客を取り込むために大麻店に比べて生鮮食品の売場を大きく取っているのが特長。商圏範囲を半径2㌔と想定、60台の駐車スペースも設けた。年間売り上げは17~18億円になりそう。
トライアル大成店の近隣には室蘭本線の跨線橋を超えた地点にマックスバリュ新花園店(花園町)のほか、ラルズマート苫小牧駅前店(表6丁目)などがある。既存食品スーパーのトップは、「数ヵ月間は影響を受けて10%程度の落ち込みがあるだろう」と語っている。
苫小牧市には元カウボーイが展開していたパワーセンター跡に大型店のトライアル苫小牧店(糸井)が出店している。
トライアルでは、10月中旬にも札幌市手稲区富丘に同タイプの店舗を居抜き出店する。富丘の店舗は、コープさっぽろの後に旭友ストアーが3年前まで営業していた店舗。
※2012年10月13日一部修正(ビッグハウス苫小牧駅前店→ラルズマート苫小牧駅前店に)