アークス2022年度上期決算、粗利率上昇でも販管費増で20%営業減益

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 アークス(本社・札幌市中央区)の2022年度上期決算(2021年3月1日~8月31日)は、売上高2912億5000万円、営業利益83億7300万円、純利益59億8900万円で、前年同期比3・2%の増収、19・4%の営業減益、21・4%の純利益減になった。売上高営業利益率は、3・6%から2・8%に0・8ポイント減少した。(写真は、8月27日に「ラルズマート」から業態転換した「スーパーアークス発寒店」)

 期中の改装は、4月「フクハラ本別店」(中川郡本別町)、6月「ディナーベル北大前店」(札幌市北区)、7月「ユニバース三沢堀口店」(青森県三沢市)のほか、同じく7月に「ビッグハウス青山店」(岩手県盛岡市)を「スーパーアークス青山店」に、8月に「ラルズマート発寒店」(札幌市西区)を「スーパーアークス発寒店」に業態変更した。新規出店や閉店はなかった。店舗数は、4月にグループ入りしたオータニ(栃木県宇都宮市)の栃木県30店舗、埼玉県1店舗が加わり、上期末のグループ総店舗数は375店舗になった。

 グループ物流再構築の一環として、ラルズ(本社・札幌市中央区)と東光ストア(同・同市豊平区)の加工食品、飲料、日配品などの配送センターを3ヵ所から1ヵ所に集約。これによって、2016年に設置した「ラルズ東光ストア生鮮流通センター」に続き、札幌圏で展開する2社の物流体制を整備することができた。

 バローホールディングス(同・岐阜県恵那市)、リテールパートナーズ(同・山口県防府市)と結成している「新日本スーパーマーケット同盟」では、引き続き4分科会で活動、同盟限定の共同販促、消耗資材・什器備品のコスト削減、次世代POS開発、デジタル販促など効果創出に取り組んだ。

 売上高は、オータニの業績寄与と都市部での店舗売り上げが堅調に推移して3・2%増となったものの、前年は中止していた折り込みチラシやポイントサービスの復活で販売費及び一般管理費が54億7800万円増加、売上高販管費比率は21・4%から22・6%に増加し、営業利益を圧迫した。ただ、粗利益率(売上高総利益率)は、25・1%から25・5%へ、0・4ポイント上昇している。通期の売上高は5720億円、営業利益162億円、純利益111億円と、前期比2・7%の増収、8・7%の営業減益、14・4%の純利益減を予想している。

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