札幌中心部のサンデパートビル(中央区南2条西3丁目)の建て替えが具体化、総事業150億円で26階建ての複合ビル

経済総合

 札幌市中央区南2条西3丁目のサンデパートビル再開発計画がスタートする。ドン・キホーテやゲオの店舗が入っているサンデパートビルを、商業店舗と分譲マンションの26階建て延べ2万㎡㍍級の複合ビルに建て替える。2015年度に着工、完成は17年秋。

 札幌駅前通と札幌狸小路商店街が交差する南2西3にあるサンデパートビルの再開発は、10年以上前から構想が練られてきた。当初は、200億円を投じた32階建ての高層ビルが予定されていたが、開発事業者になっていたゼファーが破綻、計画は凍結状態になっていた。また、準備組合の構成メンバーの意向も一致せず、今回、開発推進のメンバーによる新たな再開発準備組合が結成されて、構想が持ち上がってから10数年ぶりに具体的に動き出すことになった。

 計画されている複合ビルは、地下2階地上26階で延べ床面積は約2万2000㎡。地下2階から地上5階までが商業施設、それよりも上層階は分譲マンション。

 年内に都市計画認定を市に申請、13年度に本組合を組織、14年度に実施計画、15年度から解体作業を始め、17年秋に完成というスケジュール。総事業費は約150億円。

JR札幌駅から南に延びる駅前通は、大通公園より北側の地区で先行してビル建て替えが進んでいる。大通公園の南側に位置する道銀ビルや明治安田生命ビル、すすきのまで続く各商業ビルは建築から45年ほど経過しているところが多く、“北新南古”が顕著で、同じ中心部ながら街並みの印象が大きく違っている。

 中心部の商業地図は、JRタワーの大丸札幌店やステラプレイス、家電量販店の集積など駅前の集客力が強く、商店街としては個性的で歴史も古い大通周辺は伸び悩んでいる。

 サンデパートビルの建て替えが具体的に動き始めることで、ススキノ十字街ビルを含めた再開発が一気に連鎖する可能性が出てきた。大通周辺に買い物客を呼び込む契機になりそうだ。

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