鉄塔の高さが105mある新しいNHK札幌放送会館(札幌市中央区北1条西9丁目1—5)が、6月1日から運用を開始した。昨年10月から運用を始める予定だったが、コロナ禍で8ヵ月延びてようやく新拠点での運用が始まった。(写真は、6月1日から運用が始まった新しいNHK札幌放送会館)
NHK札幌拠点放送局が入る新放送会館が建っている場所は、旧札幌市立病院があったところ。病院は解体後、東半分はSTVの施設「スピカ」に、西半分は病院の一部建物を利用した市の施設、リンケージプラザとして利用された。その後、「スピカ」は解体されて現在はヤマダ電機の店舗に、一方、リンケージプラザの敷地は、大通西1丁目のNHK札幌放送会館の敷地と等価交換。旧建物が解体されて、2017年8月から新放送会館の建設が始まった。
新放送会館の敷地面積は約3129坪(約1万327㎡)、建物の延べ床面積は約8336坪(約2万7512㎡)。設計は日建設計(本店・東京都千代田区)、施工は大林・岩田地崎・田中特定建設工事共同企業体。竣工は20年1月末で、当初の運用開始は20年10月だった。しかし、コロナ禍によるビル内の設備工事の遅れ、機械製作の遅れなどが重なり、竣工から1年半後の6月1日にようやく始動となった。
コロナ禍の状況を見ながら280インチの8Kシアターがある公開スタジオや、広くて明るいロビーを活用したイベントなどを行う予定。7日からは新しい設備の運用が始まり、道内7放送局に共通の運行システムが導入される。
新しい札幌放送会館の建物の高さは、33・5mだが、鉄塔の高さは105mもある。この界隈の高い建物は、「ブランズタワーアイム札幌大通公園」の83・3m、「ロイトン札幌」の87m、「ザ・ライオンズ大通公園タワー」の94・49mなどがある。それよりもさらに高い鉄塔は、新放送会館のシンボルになりそうだ。