北海道の上場スーパー4社21年4月売上高、コロナ一巡でアークス客単価前年割れ

流通

 北海道に本社を置く株式上場スーパーの2021年4月度売上高は、イオン北海道(本社・札幌市白石区)が前年を超えたが、アークス(同・同市中央区)、ダイイチ(同・帯広市)、北雄ラッキー(同・札幌市手稲区)はいずれも前年を割り込んだ。(写真は、4月15日にリニューアルオープンしたイオン北海道運営の「マックスバリュ澄川店」)

 アークスの売上高は、全店が前年同月比94・6%、既存店が94・1%となり、コロナ禍2年目に入った2月から3ヵ月連続で前年より減少した。客数は全店が同96・1%、既存店が同95・9%と昨年以降の来店頻度減少が続いている。客単価は全店が同98・3%、既存店が同98・1%となり、これまで客数減少を客単価上昇で補ってきた食品スーパーの収益構造が変化する兆しが出ている。

 アークスグループの北海道6社の売上高は、全店が同94・8%、既存店が同94・3%、客数は全店が同96・3%、既存店が同95・9%、客単価は全店が同98・4%、既存店が同98・3%。東北と北関東の計4社売上高は、全店が同95・4%、既存店が同94・9%、客数は全店が同96・9%、既存店が同96・8%、客単価は全店が同98・5%、既存店が同98・0%になった。

 イオン北海道のGMS(総合スーパー)とSM(食品スーパー)、DS(ディスカウントスーパー)などの業態を合計した売上高は、全店が前年同月比104・7%、既存店が同104・1%と前年を超えた。衣料部門(レディース、服飾、キッズ、インナー、メンズ)は、前年の営業自粛などの反動により、全店、既存店ともに同148・5%と大幅増となった。
 食品部門(グロサリー、デイリー、農産、水産、畜産、デリカ、催事)は、全店が同100・4%、既存店は同99・7%となった。住居余暇部門(家電、文具、サイクル、携帯電話、ホームファッション、ヘルス&ビューティーケア)は、全店、既存店とも同111・0%になった。客数、客単価は非開示。

 ダイイチの売上高は、全店、既存店とも前年同月比99・5%で2月から3ヵ月連続で前年より減少。部門別では、青果(同98・5%)、畜産(同98・9%)、一般食品(同98・6%)、日用雑貨(同82・3%)が前年割れ、水産(同100・4%)、惣菜(同106・4%)、デイリー(同101・2%)が前年を超えた。客数は同98・5%、客単価は同101・0%。

 北雄ラッキーの売上高は、前年同月比94・1%となり、昨年12月から5ヵ月連続で前年より減少した。中旬以降の雨と雪の影響やコロナ一巡、競合各社の特売の影響を受けた。昨年悪かった惣菜、衣料は前年より伸びた。客数は同93・0%、客単価は同101・2%になった。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER