上光証券は、小口債券の販売を目的にしたサテライト店舗を新札幌に開設する。開設時期は10月でJRや地下鉄の新札幌駅周辺にある生保ビルなどにテナントとして入る。同社では、今後2~3年かけて札幌市内の東西南北をカバーできるように手稲や真駒内、麻生に同様のサテライト店舗を設置する。(写真は、上光証券の松浦良一社長)
上光証券は3年前から、債券販売に乗り出している。
東京に本社を置くメディカル・リレーションズが発行している病院や診療所、歯科医院などの診療報酬債権を証券化した債券や交通違反などの軽犯罪で拘留された人が保釈金をすぐ用立てできない場合に、保釈金を一時的に立て替える一般社団法人日本保釈支援協会が持つ債権を証券化した債券が中心。
額面は300~400万円で、利率は償還期間1年で3%強。
こうした債券販売は、株式と違って渉外担当者が顧客開拓をする販売スタイルのため、投資家の下に出向いてコンサルティングを行う必要がある。
このため、まず手始めに新札幌に4人体制のサイライト店舗を設置、顧客開拓の拠点とする。「お客様により近い場所に店舗を設け、小口債券の販売を強化する」(松浦良一社長)。
新札幌に設置するサテライト店舗の様子を見ながら2~3年かけて同様のサテライト店舗を手稲発寒周辺や真駒内、麻生などに配置して札幌の東西南北をカバーできるようにしたい考え。
上光証券の債券販売による手数料収入は、2012年3月期で32%を占めるなど収益の大きな柱に成長してきている。同社では今後、道内の中小病院の診療報酬債権の証券化にも直接取り組んで債券として販売していくことも検討している。
なお、札幌市中央区にある本社は、市内の個人投資家が20~30人集まることのできるスペースがあるため、「個人投資家がお互いに情報交換のできる『株サロン』のような機能を高めていきたい」(松浦社長)という。