御前水ゴルフ倶楽部の会社更生法開始決定に向け前進、札幌高裁が棄却決定を地裁に差し戻し

ゴルフ業界

 御前水ゴルフ倶楽部を運営する美々リゾート開発の債権者有志らで作る「御前水ゴルフ倶楽部の権利を守る会」が申請していた会社更生法について札幌地裁が棄却したことに異議を唱え、守る会が札幌高裁に即時抗告していた問題で、同高裁は同地裁に差し戻す決定をしていたことがわかった。守る会は有力スポンサーを付けて申請しており、更正法の審査が地裁に差し戻されたことで開始決定に向けて前進する可能性が出てきた。(写真は、御前水ゴルフ倶楽部のコース)
 
会社更生法は、美々リゾートの民事再生計画案が3月12日に否決されたことを受けて「守る会」有志らが申し立てていた。
 
 しかし、民事再生時の監督委員で更正法の申し立て以降は保全管理人となった中嶋恭介弁護士が、保全管理人代理の青木豪、竹間寛両弁護士とともに会社更生法では再建の見込みがない報告書を地裁に提出、地裁は4月20日付で会社更生法の申し立てを棄却した。
「守る会」有志らは、この決定に異議を唱え札幌高裁に即時抗告、新たな有力スポンサーを付けて上申書も提出、高裁の判断が待たれていた。
 
 関係者によると、高裁は6月22日付で地裁に差し戻す決定を出すとともに、中嶋弁護士ら3人を保全管理人から解くことも決めた。
 
 これによって、更正法の開始決定が地裁から出される可能性が高くなり、宙に浮いていた御前水ゴルフ倶楽部の再建が前進することになりそう。
 
「守る会」は、前経営者の蔦森清克代表取締役が経営権を握ったままの民事再生計画案は納得できないとして債権者集会で計画案を否決、前経営者を排除できる会社更生法による再建を目指している。

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